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宣伝担当者が知っておきたい 著作権なんでもQ&A

ラベルライターを使用した作品、著作物としての判断は?

岡本健太郎氏(骨董通り法律事務所)

宣伝担当者が知っておくべき著作権に関する基礎知識を身近なトピックスを例に挙げ、解説。19回目の今回は、表現手法の類似性について考えます。

    今月の質問

    あるアーティストが、ラベルライターを使ったアート作品を制作しました。当社は、その作品を知っていますが、ラベルライターを使った別の広告を制作する予定です。著作権法上、問題でしょうか?

POINT 1 著作物性

先日、テプラを表現手法とするアーティストが、テプラをモチーフにした広告を制作した会社に対して、パクリであるとクレームしたとの報道がありました。今回は、これを契機に、表現手法の類似性について考えてみます。

著作権法上、「著作物」とは、概要、思想又は感情を創作的に表現したものと定義されています(2条1項1号)。平たく言えば、人の考えや気持ちを、ある程度の個性をもって、外部に現したものが著作物です。表現に使用する素材や表現手法は、仮に独創的であっても、それ自体はアイデアなどにすぎず、著作物ではありません …

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