個を捉えることができるインターネットが普及した現代において、マスメディアであるテレビは、どのように活用されるべきなのだろうか。CCCマーケティングは、これからのテレビの可能性を探る「テレビデータの最前線~テレビ×購買でできる新しいマーケティング活用方法教えます~」と題したセミナーを11月18日、東京・南青山で開催した。
消費者が接触メディアを選べる今データを分析することが不可欠
Tカード利用者の購買データをもとに、企業のマーケティングをサポートするCCCマーケティング。同社ではテレビ視聴データと購買データとを連携させ、テレビCMの効果を可視化するサービスを提供していることから、本セミナーを開催した。
第1部では日本コカ・コーラの今西周氏が、同社が実践するコネクションプランニング発想のテレビCMの活用法について講演。ユーザーが能動的に情報収集できる環境にある今、テレビであってもかつてのようなコンテンツづくりでは対応できなくなりつつある。
今西氏は見てもらえるテレビCMを送り出す手法とプランニングのプロセスとして、スポーツ中継間に放送した「アクエリアス」の『見えない「がんばれ」』キャンペーンのテレビCMの事例を紹介。「スポーツイベントなどの国民的なモーメントや消費者の生活文脈に寄り添いながら、コンテンツとの必然的な連動を設計し、適切なタイミングで深く伝わるメッセージを届けることが大事」(今西氏)。
第2部にはCCCマーケティングの橋本直久氏が登壇し、同社が持つマーケティングデータの特徴とテレビにおいての活用について講演した。
橋本氏は「テレビは番組ごとに視聴者がセグメント化されている中で、マスを獲得できるもの」と説明し、広告媒体としての活用にはプランニングが大きな鍵を握ると指摘。そこで重要になるのが、視聴者の属性データだという。年間UU7000万を集めるTカードのデータをテレビと連動させることで得られるデータの有用性を解説。同社が有するデータをいかにマーケティングに活用するのか、プランニング編、実践編、検証編と段階を追って紹介し、サービスについても触れた。
第3部は、デジタル時代におけるテレビデータ活用をテーマに、今西氏と橋本氏によるパネルディスカッションが行われた。今西氏は広告投資の効果分析の話題の中で「飲料ビジネスにおいては、テレビはデジタルよりもROIは高い」と指摘。橋本氏も「テレビかデジタルか極端に考える担当者が多いが、どちらが正解ということはない。データを持ってそれを読み解くことで正しく運用できる」と話した。
今西氏はテレビに期待することとして「広告主は、テレビをどのように利用すれば、消費者に商品に目を向けてもらえるのかを考えている。こういう課題をともに議論したいし、それをテレビ局や広告会社の誰に相談すべきかがもう少し明確になるとよい」と発言した。
橋本氏は最後に「テレビをマーケティングにより効果的に活用するためのツールは増えている。テレビは今もう一度企業の考えを体現できるメディアになりつつあるのではないか。私たちの持つデータからは、広告に接触した前後の購買データ、態度変容も把握できるため、よりクリエイティブなチャレンジができるようになっている」と語った。
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