宣伝会議は、2019年11月12日、13日にANAインターコンチネンタルホテル東京にて「宣伝会議サミット」を開催。「令和時代のアドエクスペリエンス」と題して、開催された本サミットでは、カスタマーエクスペリエンスの質を向上するカギとなる、広告を始めとしたマーケティング・コミュニケーションの今日的な進化のあり方を考える各種セッションを展開した。今号では広告・メディアビジネスの未来展望に関するマーケティング実務家による対談、講演、新たなマーケティング手法のプレゼンテーションについて、その一部を紹介する。
QRコードを生かしたチェックイン機能で、「デジタル×リアル」の新たなマーケティング施策を可能に
SNSマーケティングツール「Beluga」シリーズの開発・運営を行い、企業のマーケティング活動を支援するユニークビジョン。同社の白圡良之氏は、よしもとスポーツの星久幸氏とTwitter Japanの張浩氏とともにパネルディスカッションを行った。
3社は今年8月に都内で開かれたPCオンラインゲーム「リーグ・オブ・レジェンド」の国内プロリーグ「LJL 2019 Summer Split」(運営:吉本興業)において、ユニークビジョンが開発したTwitterのQRコードを生かしたO2Oツール「Belugaチェックイン」を導入した施策を紹介。その結果を通じて見えてきた今後のO2Oの可能性について言及した。
今年のLJL Summer Splitでは、参加者がTwitterの自身のアカウントのQRコードを会場に特設された端末にかざすと、読み取ったアカウントへリプライやDMが送られてくる仕掛けを施した。それにより、例えば、チェックインした来場者は自動で抽選に参加ができ、当選した場合、その場で商品を受け取ることができた。「サービスを通じて参加者とコネクションをつくれるのがポイント」(張氏)。星氏は、「施策を通じ、スポンサーのアクティベーションのひとつとしたい」と運営側の狙いも語った。
また、白圡氏は「今までTwitterを利用したマーケティング施策はWebに限られたものが主流だったが、今回のTwitterのQRコードを活用したチェックイン機能により、デジタルとリアルを結ぶ新たなマーケティング施策の幅が広がった」と述べた。
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約8200万人のユーザーを抱えるLINE そのプラットフォームによりもたらされる調査の未来とは
インターネットを利用する際のスマートフォンの使用率が増えたことで、デジタル広告もPCからスマホへのシフトが急速に進んでいる。こうした環境下で、人口の65%をカバーし、MAU数は約8200万人を誇る生活インフラ・LINEの新たな施策が注目を集めている。それが、2016年始動のサービス「LINEリサーチ」だ。
同社インサイトリサーチ室で副室長を務める地福節子氏は本サービスの概要を説明。ひとつは、全ユーザーを対象とする「オープン型」と、LINEリサーチが保存する500万人のモニターを対象とする「モニター型」の2パターンがあるという。
特に後者について、「他社のモニターは重複登録する人も多い一方、我々のモニターは約7割が他と被っていない」と説明。今や日常生活に欠かせないコミュニケーションツールとなっている「LINE」を通じた調査であることも踏まえ、「非常にフレッシュな声を拾うことができる」と解説する。
また、消費者が屋外広告と接触する際にも、その手には必ずと言っていいほどスマホがある。その瞬間をいかし、QRコードや、LINE Beacon、位置情報などを通じたOOH広告の効果測定や、商圏の調査も実現していきたい考えだ。
地福氏は、「市場調査の結果は(本来)"スタティック"なものだが、LINEリサーチは、今後さらに調査の精度を高めることで、より"インタラクティブ"で"エモーショナル"な消費者の声を顧客にフィードバックできるサービスにしていきたい」と意気込みを語った。
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