宣伝会議は、2019年11月12日、13日にANAインターコンチネンタルホテル東京にて「宣伝会議サミット」を開催。「令和時代のアドエクスペリエンス」と題して、開催された本サミットでは、カスタマーエクスペリエンスの質を向上するカギとなる、広告を始めとしたマーケティング・コミュニケーションの今日的な進化のあり方を考える各種セッションを展開した。今号では広告・メディアビジネスの未来展望に関するマーケティング実務家による対談、講演、新たなマーケティング手法のプレゼンテーションについて、その一部を紹介する。
時代にマッチした超短尺のGIF動画広告がコミュニケーションの新しい世界を拓く
200万点以上の超短尺のGIF動画を持つプラットフォームを運営するGIFMAGAZINE。2018年12月にLINEで人気映画やアニメなどの公式GIFスタンプを送り合える「ジフマガ」の提供を開始後、わずか1カ月でユーザ数は20万人を突破した。2019年6月には「TikTok」でもGIFステッカーの提供を始めた。
同社広告事業部長の住田博人氏は、「GIF動画は日本ではまだあまりなじみがないが、海外ではプロモーションや広告に活用する動きが活性化している」と説明。
同社もジフマガジンスタジオを立ち上げ、これまで築いてきたクリエイターらとの人脈と、イラスト、アニメ、ドット絵などバラエティあふれるクリエイティブ力を強みに、超短尺動画に特化した広告制作を行っている。
住田氏は、「出面にもよるとは思うが、広告はなるべく短い方が良いと思っている人は多いはず。なぜなら、超短尺動画広告を採用したクライアントから、テレビCMやそれを短縮したCMに比べて120~130%、多いところでは400~500%の目標対比というフィードバックがあったからだ」と説明。
またフランス発の調理器具・小型家電ブランド「ティファール」の宣伝にGIF動画広告を使った事例を紹介したのはグループセブ ジャパンのデジタルマーケティングマネージャー・新免珠美氏だ。広告採用の理由について、「今の時代、一瞬でユーザの関心を惹かないとコミュニケーションは成立しない。その点で超短尺動画はぴったりだ。また、数パターンの動画を手軽につくることができる点も、興味関心が多様化している顧客には有用だと考える」と話した。
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特別な体験でコアなファンを魅了するAR 今後、マーケティングへの導入が期待される
スマートフォンゲーム「ポケモンGO」でメジャーになったAR。最近ではアプリ不要のWebARが開発されるなど、ますますユーザーが手軽に利用できる環境が整ってきている一方、企業のマーケティング手法への活用には暗中模索の状態だ。
そこで、スターティアラボの小友康広氏は、マーケティングに活用できるARソリューション「COCOAR」を開発。「現在1900社が導入し、利用ユーザー数2800万以上。これは単体ARアプリとしては日本一だ」と話す。
ARには「GPS型」「空間認証型」「マーカー型」の3種類があり、COCOARは、平面を認識し拡張現実で物を表出させる空間認識型と、認識した画像の上に表現を重ねることができるマーカー型に対応している。また、他社アプリとの連携も可能で、面倒なコンテンツ企画から管理まで一貫したサポート体制が整備されている。
小友氏は「ARは集客・販売促進・回遊強化で使われることが多い」と話し、サンリオが実施したシナモンロールのファンクラブ限定イベントを例に挙げた。イベントでは、会員がアプリをかざすと、通常のピューロランドがシナモンワールドに変化。シナモンと共に変化したピューロランド内を回遊できる仕掛けだ。このイベントには1日で全体の15%もの会員が集まり、物販は大盛況だったという。
イベント後には、収集した会員のデータログから、どの仕掛けがファンからの評判が良かったかなどを分析し、その後のコンテンツの質の向上に活用されたという。
2022年にAR市場は7兆円規模になると予測されている。小友氏は、「VRは今後主流になる。導入をためらっている企業もぜひ検討してみて欲しい」と語った。
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