宣伝会議は、2019年11月12日、13日にANAインターコンチネンタルホテル東京にて「宣伝会議サミット」を開催。「令和時代のアドエクスペリエンス」と題して、開催された本サミットでは、カスタマーエクスペリエンスの質を向上するカギとなる、広告を始めとしたマーケティング・コミュニケーションの今日的な進化のあり方を考える各種セッションを展開した。今号では広告・メディアビジネスの未来展望に関するマーケティング実務家による対談、講演、新たなマーケティング手法のプレゼンテーションについて、その一部を紹介する。
解約にサービス向上のヒントが?提唱される「解約防止マーケティング」とその手法
昨今、人気を博しているサブスクだが、提供する企業が目下直面している課題は、いかに顧客を自社サービスに長くつなぎとめられるかだろう。
Macbee Planetエバンジェリストの佐野敏哉氏は、サブスクを解約しようとしているユーザをターゲットにした「解約防止マーケティング」を提唱する。「『解約』という行為には顧客のハートを掴むヒントが多分に含まれている。それをサービスや商品にぜひ反映してもらいたい」と話す。
佐野氏が挙げる、解約防止の鍵となる存在が「チャットボット」だ。解約ページに設置し、解約に訪れたユーザに不満や解約理由を聞いていく。また、ユーザの好みや利用状況などのデータと連動させ、興味のあるコンテンツが来月から提供開始になるなどの有益な情報を伝えるのだ。
また同氏は、米・テンプル大のチャットボットを使った実証実験の結果を紹介。会話の相手がロボットだと知らない条件下では、新人の営業マンよりチャットボットの方が4倍近い売上を稼ぐことが分かった。
そこで同社は独自のチャットボットを開発。その名も「リテンションマーケティング by Robee」だ。このチャットボットは、より人間的な会話ができるよう、会話の内容によって文字を打つスピードが変化する仕組み。
2019年7月から複数社で試験的に導入したところ、解約に訪れたユーザの約11.6%を継続へと導き、直近3カ月では、解約をやめた人の継続率は91.3%にも上ったという。
佐野氏は、「解約防止は新規ユーザ獲得よりもはるかに効率的。解約する人に焦点を当てたマーケティングもぜひ参考にしてもらえれば」と語った。
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CVR向上の鍵は「LPの最適化」! ユーザを的確にCVへ導く理想的なLPとは
Web広告をいくら出稿してもCVにつなげられないと悩む広告主は多い。Macbee Planet Robee推進部でコンサルタントを務める大友松男氏は、「CVを増やす鍵はLPの最適化にある」と指摘し、その手法を解説した。
大友氏は、LP最適化を進める上で、次の4段階を踏まえるよう指摘。それが①指標を決定 ②指標の計測 ③計測結果を分析し、課題を洗い出す ④施策の実行、だ。「この4つのうち、特に重要なのが3つ目の『分析』だ。CVRだけでなく、熟読率や直帰率、表示速度など、さまざまな指標から多角的に分析する必要がある」(大友氏)。
一方、複数ある指標の中から取捨選択する必要性についても言及。「事前に設定したKGIへの『影響度』と『改善幅』の2軸に基づき指標に優劣をつけ、優先度の高い指標を起点に課題を見つけるとよい」とアドバイスする。
同氏は、先述の指標のうち、特にCVRと相関性の高い指標とその改善例を紹介。ひとつ目が「表示速度」だ。大友氏は以前に担当した顧客のLPの表示速度の遅さがユーザの離脱につながっていると仮定を設定。同社開発のデジタルマーケティングツール「Robee(ロビー)」を使ってタグを整理したところ、表示速度は16秒から8.4秒に短縮。CVRは147%に改善したという。
また、LPのコンテンツが整理されているか否かも離脱率に大きな影響を及ぼすと指摘。「熟読率の高いコンテンツと低いものを明確化し、後者は削除した方がよい」(大友氏)。
他にもLP上で離脱動作を行ったユーザに対しポップアップが出る仕掛けを施すなどの対策例を列挙。「こんな簡単な施策でも十分CVは稼げる。ぜひ、導入を検討してもらいたい」と話した。
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