ローカルメディアが定住促進に協力 地元紙に独自視点の特集掲載も
研ぎ澄まされたデザインで地域の文化や生活情報を伝え、人と地域のつながりを生み出す「ローカルメディア」。新聞社はその存在に着目し、連携を始めている。本稿では、取り組みを進める一部の新聞社にスポットを当てたい。
群馬の上毛新聞社は2019年7月、県内のローカルメディア編集者4人によるトークイベントを開催。地域情報を発信するメディアの存在を知ってもらうことを狙った。約30人が訪れ、ローカルメディアに関心を持つ人同士をつなぐ場にもなったという。
本イベントの開催は、若者の定住促進企画の一環だった。担当者は、定住促進には、地域で楽しく働き、楽しく過ごす人についての情報発信が大切だと指摘する。
地域の課題解決は地元新聞とローカルメディア共通の命題となっている。同担当者は、2018年12月にWebメディアを自ら開設。休日を取材に充てているという。組織的に精度の高い情報を出す新聞社に対し、Webメディアでの発信で意識するのは"個人の視点"や"思い"だ。SNSを中心に情報を収集・発信する若者にはその方が届きやすいと考えたからだ。
秋田の秋田魁新報社は2019年9月、県内のローカルメディア編集者が手掛ける新企画「ハラカラ」の掲載を始めた。新聞とは異なる着眼点を取り入れ、読者の幅を広げることを目指しているという …
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