セコムは高齢者向けの見守りサービス「セコムみまもりホン」を今年4月にリリースした。同サービスは個人だけでなく、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)事業を展開する法人にも導入されている。セコムはどのように高齢者のニーズを汲み、戦略を打ち出したのか。
"安心の提供"がブランド価値 時代で変わるニーズに応える
セコムは今年4月、高齢者の安否確認に役立つサービス「セコムみまもりホン」の提供を開始した。指定の時間になるとスマホ画面に安否確認のボタンが表示され、画面操作することによって安否を確認、操作がなければ登録された連絡先に知らせが入り、状況に応じてセコムの警備員が駆けつけるというものだ。同サービスは個人向けに提供されるだけでなく、安否確認機能が自治体に登録されるための要件として必要になる、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)でも導入されている。
「セコムと言えば、泥棒から私財や家財を守るための防犯システムの会社というイメージが強いかもしれません。その一方で、実はホームセキュリティ領域で徐々にニーズが高まっている高齢者の見守りサービスにおいても、長年の提供実績があるのです」と、企画部 次長の松本敏弘氏は語る。
セコムはこれまでも"安心を提供すること"を軸に、セキュリティに加えて火災報知設備や盗難による損害を補償する保険の提供、医療介護領域でのサービス展開などを行ってきた。その中で、ホームセキュリティに付随するシニア向けのオプションサービスとして、2013年には体調が優れないと感じたときに通報を行うとセコムが駆け付ける「セコム・マイドクタープラス」を提供開始 …