クリエイターの視点から、サスティナブルとダイバーシティの共存を実現するデザインのヒントを北欧デンマークから全6回の連載でお届けします。
デザインのアイデアでゴミのマイナスイメージを払拭
デンマーク滞在中、私はヨーロッパの他の都市にも足を延ばしました。日本にいる時の感覚と違い、陸続きのヨーロッパでは国境を超える移動が驚くほど簡単です。今回、そして次回の連載では、それらの国での体験も含めて、文章を綴っていきたいと思います。
さて、今回のテーマは「ゴミ箱」です。私たちが生活する上で、毎日出るゴミ。それだけに、私たちにとって非常に身近なツールである「ゴミ箱」に注目していきます。
私たちがゴミ箱に接するときの動作には袋をセットする、ゴミを捨てる、分別する、回収する、などがあります。その動作の各瞬間に、私たちは何を思い、感じるでしょうか?
使いやすいか?汚れ物に手が触れないか?正確に分別できているか?わかりやすい表示か?などのほか、無意識にも感じていることがあるはずです。そして、なんとなくその場から、早々に離れたいと考えているのではないでしょうか。それは少なからず、ゴミ自体にマイナスなイメージがあるからだと思うのです。
このように人に倦厭されがちなゴミ箱ですが、ヨーロッパ各国をめぐる中で、それぞれの特徴や工夫を見るのが面白くなり、私は自然にゴミ箱を追うようになっていきました …
あと66%