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グローバル先進企業の取り組み P&G、イケア、ネスレ、パタゴニア

「サステナブル・ブランド国際会議2019東京」(SB 2019 Tokyo 主催:博展)が3月6~7日、ヒルトン東京お台場(東京・港)で開かれた。サステナブル・ブランドはサステナビリティ(持続可能性)とブランド戦略の統合をテーマに2006年に米カリフォルニア州で生まれ、国際会議は世界12カ国13都市で開催されている。本稿では、登壇事例を掲載する。

【事例:P&G】広告を通じて社会を変革する

世界最大規模の広告主企業である日用品大手のプロクター&ギャンブル(P&G)の最高ブランド責任者であるマーク・プリチャード氏は、「広告で平等性を伝えるブランドは消費者に信頼されやすく、成長する」と断言。男女格差などが起きる要因としてメディアの不正確な描写があると指摘し、正確な広告で社会を変えていく戦略を語った。

P&Gが2017年度に広告宣伝費に投じた額は約7900億円で、世界最大規模を誇る。そんな同社が力を入れているのが、「ジェンダー」だ。男女間の経済格差や社会進出の差に照準を合わせている。

同社のスキンケアブランド「SK-Ⅱ」の中国で放送されているCMで訴えていることは、未婚女性が感じる結婚へのプレッシャーからの解放だ。生理用品ブランドの「ウィスパー」は、生理が不浄なものと見なされているインドで生理への正しい理解を訴求し、洗剤ブランド「アリエール」では同国で男性に洗濯することを促している。

プリチャード氏は、「男女の経済格差をなくすだけで、世界経済に28兆ドルの効果が出る」と語気を強めた。マーク氏が会長を務める全米広告主協会の調査では、全米の広告のうち29%が、女性に対して偏見を持って描いていることが分かり、男性優位の広告業界の問題点を指摘した。

一方で、ジェンダー平等を推進する広告に関しては、信頼度が10%高く、売上高の成長率は26%高いことも同協会の調査で明らかになった。

同社では、同協会がホワイトハウスからの要請で立ち上げた、女性への偏見を排除するプロジェクト「#Seeher」や国連女性機関の「アンステレオタイプ・アライアンス」というイニシアチブなどと連携して、クリエイティブ職の女性を増やすなど広告業界のジェンダーレス化を推進していく。

同氏は、「2020年までに、これらのアライアンスに参画するブランドを倍増させて、広告が描くすべての人の描写を正確なものにしたい」と主張した …

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