QuizKnockは7月24日、宣伝会議(東京・南青山)で「若年層向けのブランディングを実現!YouTuberを活用したインフルエンサーマーケティングセミナー」を開催した。パネルディスカッションでは若年層向けのマーケティング手法としてのYouTuberの活用法について議論が交わされた。
YouTube展開のクイズコンテンツ BtoB企業での活用ケースが広がる
身近な商品やサービスにまつわる話やニュースをよく知るための知識を、クイズを使って伝えるメディアQuizKnockは、YouTuberを活用したマーケティングのセミナーを開催した。
最初の講演では野村ホールディングスの杉舞香氏が登壇。同社が若年層の金融リテラシー向上を目的に立ち上げたYouTubeチャンネル「マネーの亀」について紹介した。「証券人口拡大のためには、若年層との接点づくりが必要。また、金融業は"お堅い"という世間のイメージがあるため、イメージチェンジを図る狙いもあった」(杉氏)。
そこで同社を身近な存在に感じてもらうために4組の人気YouTuberに企画を依頼し、コンテンツを制作。「今回の成果では、投資に無関心だった若者の17%に興味を持ってもらえたという数字が出た」(杉氏)という。
次に、QuizKnockの伊沢拓司氏が登壇。東大王としてクイズ番組でも活躍する伊沢氏は、クイズをテーマにコンテンツを制作するYouTuberでもある。伊沢氏はBtoB企業のブランディングに関するYouTube活用のメリットを紹介。「BtoB企業のコンテンツは、制作側にとっても非常に魅力的なテーマ。クライアント企業にヒアリングをしながら、ユーザーの関心に合致しそうなテーマを見つけ、コンテンツを制作している」。
10~20代の視聴者は、他の世代と比べてあからさまな広告にはかえって拒否反応を見せることが多い。一方で、その場になじんでいたり、コンテンツとして魅力的な広告には好意的に受け入れる傾向が強いという。そこで伊沢氏が提案するのが「広告とコンテンツの境目をうまく溶け込ませる」こと。
「YouTuberはそれぞれに特性があり、ファンはそこに魅力を感じて視聴している。YouTuberを起用する際には、自社がリーチしたいターゲットを明確にした上で、そのターゲットに近しいユーザーを抱えるYouTuberを選定することが必要。その結果として濃密な視聴につながり、伝えたい相手にメッセージを届けることができる」(伊沢氏)。
パネルディスカッションでは、前述の2者に加えシマンテックの中村紗央里氏が登壇。YouTubeのコンテンツを制作した過程などを紹介した。セキュリティソフトを扱う同社では、啓蒙活動としての教育コンテンツ動画の視聴回数に伸び悩みを感じていた。そこでより身近に感じてもらうためにQuizKnockにコンテンツ制作を依頼。笑いも交えたドッキリ企画で自然にセキュリティの知識が身につくクイズコンテンツに仕上げた。
最後に伊沢氏は「YouTubeは長尺の動画で文脈を訴えるのに向いている、文章的なメディア。企業イメージの改善に力を発揮するため、コーポレートメッセージを伝えるのに最適。今後はBtoB案件での企業ブランディングの可能性をさらに切り開いていきたい」と抱負を述べた。
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