低迷続く新聞業界に新たな可能性 来客数6万人超えのボルダリング施設
「若者の新聞離れ」が指摘されて久しい昨今。新聞の発行部数は依然下がり続け、全国、地方紙問わず、新聞各社には厳しい状況が続く。
こうした状況に対応するため、新聞社はこれまでもメディア環境の変化に対応したデジタル事業や、自社が根差す地域のイベント企画など、紙以外のビジネスにも挑戦してきた。最近では、テーマパーク事業など、かつてない取り組みも現れ始めている。本稿では、新聞各社の経営多角化に向けた新たな取り組みを紹介したい。
まずは、広島の中国新聞社が、2018年3月、突起のある壁を登るスポーツ・ボルダリングが楽しめる施設「ちゅーピーアスレチックSOLAE(ソラエ)」を開設。ボルダリングは2020年東京五輪の新競技・スポーツクライミングの種目に採用され、若者を中心に人気が高まっている。
施設は、子どもが気軽に楽しめるよう設計された。メインの壁(幅12メートル、高さ4.5メートル)の他に、ロープやはしごの付いた壁を13面用意。ただし、すべての設備が使えるのは小学生以上となる。利用料は1800円(税込み)。90分の入れ替え制とした。
中国新聞の印刷工場を中心にプールや入門ゴルフコースも備えた「ちゅーピーパーク」(広島県廿日市市)内に整備された …
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