宣伝会議は「インターネット・マーケティングフォーラム2019」を、6月4日、5日の2日間にわたってANAインターコンチネンタルホテル東京にて開催した。今年で13回目の開催となる同フォーラムのテーマは、「想像と創造から生まれる顧客基点のバリューチェーン」。インターネットの新たな活用可能性が広がる中で、マーケターはバリューチェーンの川上まで視野に入れた"広義のマーケティング"が求められるようになってきている。本号では注目企業の講演から、今日的なインターネット活用アイデアと実践方法を紹介する。
リアルタイムCDPで分断データを統合「顧客起点」のマーケティングが可能に
Tealium Japan
分断された顧客データを、リアルタイムに連携できるCDPが注目されている現在。リアルタイムCDPのパイオニア Tealium Japanの海老澤澄夫氏は、「現在の課題はトリプルメディアに顧客データが散在・孤立化している点にある」と語る。
そこで、それらの顧客データを統合し、顧客起点のマーケティングを実現するソリューションとして紹介されたのが「カスタマーデータ・オーケストレーション」だ。同社が提供する「Tealium Universal Data Hub」は、リアルタイムに顧客データを統合して各ツールと連携し、顧客を中心に据えたデータ統合を実現する"核"となると海老澤氏は語った。

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ヘルスケアプラットフォームアプリ「FiNC」若年層、女性からの支持獲得に貢献
FiNC Technologies
FiNCは、パーソナルトレーナーAIを内蔵したヘルスケアプラットフォームアプリで現在ダウンロード数630万を突破。専門家が監修したユーザー参加型の健康・美容コンテンツや、ユーザーに適したインタラクティブなコミュニケーションを提供している。ライフログなどの膨大なデータを取得、企業のマーケティングに活用している。
FiNCに寄せられる期待として多いのが、顧客の年齢層を下げたい、話題づくりのために意識の高い女性からの支持を集めたいといったもの。期待に対し、対象ジャンルにおけるインフルエンサーをFiNCアンバサダーに任命し、リアルイベントを含む、学びやアクションをセットにしたプロモーションで成果を上げた事例が紹介された。

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5G時代に注目の「ライブコマース」成功のための3つのポイントとは?
電通ダイレクトマーケティング
リアルタイム配信の動画を見ながら買い物ができる、新しいECの手法「ライブコマース」。電通ダイレクトマーケティングの清水宣行氏が「視聴者と出演者間のコミュニケーションが可能なため、今までにない手法として注目されている」と話す。実際に中国ではすでに浸透しており、市場規模は4400億円にも達するという。
清水氏は成功しているライブコマースに共通するのは次の3点だという。①視聴者コメントへのまめな対応、②出演者が商品への思いを熱く語る、③そこでしか買えないものがある。併せて、講演では同社のアフィリエイト型ライブコマースチャンネル「LIVE★X(ライブクロス)」と、その最新事例が紹介された。

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URL:https://www.ddm-dentsu.co.jp/
コンテンツ×データでブランド支援「東洋経済オンライン」の活用法
東洋経済新報社
月間2億PV、2700万UBを誇る、日本最大級のビジネスニュースサイト「東洋経済オンライン」。その中でブランド支援を推進しているのが、広告制作・セミナー・カスタム書籍などコンテンツ制作のための専門部隊「TOYO KEIZAI BRAND STUDIO」だ。ここ数年はコンテンツ力をさらにパワーアップするため豊富なオーディエンスデータをバックに分析メニューやターゲティング商品の開発を行ってきた。今年はデータ関連の新商品の提供も予定しているという。
講演ではブランドの世界観を維持したクリエイティブを展開した連載記事広告事例などを挙げながら、東洋経済オンラインをマーケティングに徹底活用するための方法について解説した。

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株式会社東洋経済新報社
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URL:https://biz.toyokeizai.net/ad/guide/
Web集客の成否を分ける広告配信 富士通AIが見込み客を割り出す
富士通
BtoBの商談現場では、商談前に約90%の企業がWebサイトで情報収集を行っているという。「Web集客の肝となるインターネット広告の取り組みは欠かせない」と話すのは、富士通の一木規正氏。
昨年から同社が提供しているインターネット広告サービス「ADDrive」は、富士通独自のAIと連携し膨大な数の特徴データから類似スコアを算出、見込み客を割り出して広告を配信することが可能だ。
社内での運用テストの結果、3カ月で従来のインターネット広告配信予算に対し、約2.5倍の見込み顧客情報を獲得したという。また、自動化が可能な箇所を洗い出したことで72時間の工数を8時間にまで削減できたことを紹介した。

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E-mail:addrive@cs.jp.fujitsu.com
URL:https://www.fujitsu.com/jp/solutions/innovative/iot/uware/solutions/ad-drive/
ファンの声に耳を傾ける話題のソーシャルリスニング活用術
ブレインパッド
データ活用、デジタルマーケティングを支援するブレインパッドは、近年関心が高まるソーシャルリスニングに活用できる同社のプロダクト「Crimson Hexagon For Sight」ついて講演。
その大きな特徴は、Twitter社とFirehose契約を行っていることで、2010年7月以降につぶやかれた全データの分析利用が可能という点だ。
Twitter以外にも、Instagram、ブログ、掲示板などからもデータの取得が可能で、TwitterとInstagramに投稿された画像データに含まれる特定のロゴ・人物・背景・動作へのラベル付けにも対応するという。

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E-mail:info@brainpad.co.jp
URL:http://www.brainpad.co.jp/
動画資産活用の最大化は企業が向き合うべき重要課題
ブライトコーブ
動画配信プラットフォームを提供するブライトコーブが今回投げかけたテーマは、「インターナルコミュニケーションの重要性」について。社内広報において動画を活用することで、社員のエンゲージメントを向上させる機運が年々高まりを見せているという。
動画制作のノウハウや動画社内報の配信、ライブ配信が可能なプラットフォームなどを擁する同社の北庄司英雄氏は、時間や場所にとらわれずに内容をスピーディに理解できる動画資産の価値を強調した。
続いて動画活用の戦略と具体的な事例について、ワコールの川勝和美氏が取り組みを紹介。動画管理の運用体制と社内向け動画のインハウス化の重要性が語られた。

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ブライトコーブ株式会社
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Fax:03-6453-7731
E-mail:marketing-japan@brightcove.com
URL:https://www.brightcove.com/ja/
「見える化エンジン」による気づきがお客様の声を最大の経営資産に変える
プラスアルファ・コンサルティング
「『見える化エンジン』は、消費者の声の収集から分析、共有、改善まで、あらゆるテキスト情報のマネジメントサイクルを支援できる」。こう語るのは、プラスアルファ・コンサルティングの松原雅仁氏。
テキストマイニング技術は消費者の声から有益な情報を発掘し、仮説の発見と検証によりマーケティングに有効活用することが可能。近年は、ソーシャルリスニングを目的として、プロモーションの反響分析や市場・トレンド把握、競合比較のために活用されるケースが多く、すでに1500社以上が導入している。
分析結果はダッシュボード化され、瞬時に知りたい情報にアクセスできる「見える化エンジン」。その可能性と先進事例が紹介された。

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消費者像を捉えたコミュニケーション 設計を叶える実践データ活用術
マクロミル
マーケティングにデータを活用したいと考える企業が多い一方で、データ活用のために何から始めたら良いのかが分からず、戸惑ってしまうケースは少なくない。キッコーマンの白須彬氏は、データ活用を消費者の深い理解のためと位置づけ、マクロミルとの取り組みに至る。
この背景には、消費者像の可視化を自社のみで解決しようとした場合、時間と労力、コストがかかるといった課題があった。マクロミルでは、データ活用の環境構築サポートのほか、購買データやWebのアクセスログといった様々なデータアセットを提供している。これらを活用することで、消費者像を浮き彫りにした。

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