広告マーケティングの専門メディア

           

社会を進化させるコミュニケーションの知恵

佐藤可士和さんに聞く、領域を超える 「デザイナー進化論」

佐藤可士和氏(SAMURAI)

博報堂でアートディレクターを務めた後、独立。ユニクロ、楽天、セブン-イレブンなど、さまざまな経営者をクリエイターとしてサポートしてきたSAMURAIの佐藤可士和氏。産業界、そして社会におけるデザイナー、クリエイターの役割を拡張し続けてきた佐藤氏が考える「デザイナー進化論」とは。

SAMURAI クリエイティブディレクター 慶応義塾大学特別招聘教授 佐藤可士和氏
博報堂を経て「SAMURAI」設立。主な仕事に国立新美術館のシンボルマークデザイン、ユニクロ、楽天グループ、セブン-イレブンジャパン、今治タオルのブランドクリエイティブディレクション、「カップヌードルミュージアム」「ふじようちえん」のトータルプロデュースなど。近年は文化庁・文化交流使として日本の優れた商品、文化、技術、コンテンツなどを海外に広く発信していくことにも注力している。毎日デザイン賞、東京ADCグランプリほか多数受賞。著書「佐藤可士和の超整理術」(日本経済新聞出版社)ほか。

閉じた職人にならずに思考をデザインする力を生かす

広告に留まらず、さまざまな領域に仕事の幅を広げたいとの想いから博報堂を独立し、SAMURAIを立ち上げた佐藤可士和氏。以後、ユニクロのグローバルブランド戦略やカップヌードルミュージアムのトータルプロデュースなどに携わり、デザインが果たす役割の新たな可能性を提示し続けてきた。

2012年からは、慶應義塾大学の特別招聘教授に就任。現在、同大学の湘南藤沢キャンパスで「未踏領域のデザイン戦略」というテーマの講義も受け持っている。そこでは、デザインを狭義に捉えるのではなく、広義に捉えることを教えているという。

「デザインの定義とは一言で表現すれば、ビジョンをビジュアライズすること。イメージを人に伝わる形にするまでのプロセスの管理ともいえます」と佐藤氏。意匠的な意味ではなく、思考法という広義の捉え方をしている …

あと66%

この記事は有料会員限定です。購読お申込みで続きをお読みいただけます。

お得なセットプランへの申込みはこちら

社会を進化させるコミュニケーションの知恵 の記事一覧

「広告費」はどこに行くのか? 産業としての課題と展望
バンク、光本氏に聞く 新しい市場をつくり出す「表現の力」とは?
「コピーライティング100本ノック」が企業のアイデンティティづくりに生きた
広告産業はSDGsにどう貢献できるか 社会課題を解決するクリエイティビティ
宣伝部門アンケート これから強化が必要な領域とは?
同じ商品は売らない 多様な人材で新しい仕事を生み出す─読売広告社 藤沼大輔氏
生活者との接点を アイデアの力で価値ある体験に─東急エージェンシー 澁谷尚幸氏
JR東日本グループとともにソーシャルビジネスを拡大─jeki 原口 宰氏
本質は変わらない、谷山雅計さんに聞く「コピーライター進化論」
仲畑貴志さんに聞きに行く AIが進化する時代のコピーライターの仕事
佐藤可士和さんに聞く、領域を超える 「デザイナー進化論」(この記事です)
企業フィロソフィーを刷新し 顧客が主役の時代に向き合う-大広 落合寛司氏
宣伝部門アンケート 広告・マーケティングのやりがい、魅力とは?
データドリブンマーケティングの基盤の上で力を発揮─ADKホールディングス 植野伸一氏
「別解」を提案するクリエイティビティで新しい価値を─博報堂 水島正幸氏
イノベーションの神髄は異分子との共鳴 AIには生み出せない『感情』が重要に
6万人の誰もがイノベーションの起点となる電通グループへ─電通 山本敏博氏
組織の形はピラミッドから輪へ 多様な人材が集うチームが化学反応を起こす
宣伝会議Topへ戻る

無料で読める「本日の記事」を
メールでお届けします。

メールマガジンに登録する