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宣伝部長に聞く「令和」時代の広告戦略

有力企業の宣伝部長に聞く注力課題─ピップ/ファンケル/ベネッセコーポレーション/ポーラ 他

かつて日本企業のマーケティング戦略においては、マス広告が大きな役割を果たしてきました。しかし市場環境の変化を受けて、マス広告に留まらない「広義のマーケティングが必要である」という考えが浸透。テクノロジーの進化も手伝い、マーケティングのフィールドは広範化、複雑化の一途をたどってきました。

しかし昨今、広告の領域においても、「アドエクスペリエンス」といったテーマが浮上しています。マーケティング戦略の全体設計も重要ですが、その効果を最大化するのは、魅力的な「広告体験」。変わる、市場環境の中で、いま求められる広告の役割を大手企業の宣伝部長の方々へのアンケート結果から考えます。

宣伝部門の今年度の戦略・方針や、注力したい施策・領域などについて聞いたアンケートへの回答を一覧で紹介する。回答項目は、【1】今年度の広告宣伝の戦略・方針、【2】部門人数・平均所属年数、【3】部門の管轄業務、【4】今年度、注力したい施策・領域、【5】注目の話題・手法、【6】いま不足していると思うこと、強化が必要だと思うこと。

    31 ピップ

    戦略マーケティング部 兼
    プロダクトマーケティング第一部第二部 部長
    藤木 慎二(ふじき・しんじ)

    1996年入社。卸事業(卸営業)、経営統括室、卸事業企画、営業推進部(メーカー営業課長)、マーケティング部 課長・部長を経て、2017年より現職。

    今年度の広告宣伝の戦略・方針

    近年、消費者のニーズが多様化している中、広告における大切な点は、製品の便益をしっかり認知してもらう活動と考えています。クリエイティブは、伝えるべきことを明確にし、"伝わる"メッセージに翻訳。メディアは、ターゲットとなる見込み客を理解し、効果的なメディアミックスを探し当てることを重要と考えています。

    部門人数と平均所属年数
    部門人数 40人
    平均所属年数 非公開

    今年度、注力したい施策・領域

    ● 企業のブランド価値を向上させること
    ● 商品の売上を宣伝施策で高めること
    ● 新規見込み客の発掘(リードジェネレーション)

    注目の話題・手法

    ● カスタマージャーニー
    ● 動画の活用
    ● インフルエンサーマーケティング

    いま不足してると思うこと、強化が必要だと思うこと

    顧客のニーズにあった新奇性の高い商品を発売しても、認知が低ければその価値は届かず無駄になります。無駄を最小化させるために、継続的なコミュニケーション投資を行い、顧客の購買意欲を向上させ、企業側との絆を強固にしていくことが必要と考えています。

    32 ファンケル

    マーケティング本部
    広告宣伝部
    部長
    福本 幸蔵(ふくもと・こうぞう)

    大手化粧品会社・医薬品会社を経て、2005年ファンケル入社。以来一貫して広告宣伝業務に従事。2008年より現職。

    今年度の広告宣伝の戦略・方針

    ①事業部・チャネルと連携を強化し、成果の最大化を図る。
    ②企業広告活動を進化させ、企業理念の更なる浸透を図る。
    ③グローバル元年と位置づけ、世界を見据えたブランディングを推進する。

    部門人数と平均所属年数
    部門人数 21人
    平均所属年数 約6年

    今年度、注力したい施策・領域

    ● 企業のブランド価値を向上させること
    ● 営業(販売・店頭)部門との連携
    ● 商品開発部門(事業部門)との連携

    注目の話題・手法

    ● パーソナライゼーション
    ● 動画の活用
    ● インフルエンサーマーケティング …

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