世界三大広告賞「The One Show 2019」の受賞作品が5月、米・ニューヨークで発表された。73カ国から1万9445点の応募が集まった今回は、エージェンシー・オブ・ザ・イヤーにWieden+Kennedyが輝いた。ここでは最高賞であるベスト・オブ・ショーと、部門最高賞をピックアップして紹介する。

01 インテグレーテッド部門:NIKE, Wieden+Kennedy, Park Pictures, Joint
「反トランプ」の元NFL選手を広告に起用
Nike「Nike Just Do It 'Dream Crazy'」

部門最高賞のベスト・オブ・インテグレーテッドに加え、最高賞であるベスト・オブ・ショーを受賞したのは、米ナイキのブランドメッセージ「Just Do It」の30周年記念キャンペーンCM「Just Do It 'Dream Crazy'」だ。
広告に起用したのは、元NFL選手で社会活動家のコリン・キャパニック氏。同氏は2016年に、フットボールの試合前の国歌斉唱時の起立を拒否し、フィールドに膝をつく行為で、米国の警察の人種差別的な暴力に抗議。この行動に対し、トランプ大統領も激怒するなど、米国世論を二分する大きな話題となった。
今回、受賞したキャンペーンのキーメッセージは「何かを信じろ。たとえ全てを犠牲にしても」。公開中のCMは、キャパニック氏がナレーションを務め、夢に向かって挑戦を続ける人を鼓舞する内容となっている。
「もし君の夢がばかげていると言われたら。もし君ができると思っていることを笑われたら。良いね。君はそのままでいよう」というキャパニック氏の言葉に始まり、CMでは夢を叶えてきたスポーツ界のレジェンドの数々が登場 …
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