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「令和」の消費──衣・食・住

「令和」の消費者は、ファッションだって『賢く』買いたい

村上 要氏(INFASパブリケーションズ)

衣食住の中でも、消費者の個性が表れやすい「衣=ファッション」。価値観が多様化した「平成」を経た現在、市場ではどのような消費気分が見られるのか。国内外のファッションシーンに精通し、『WWD JAPAN.com』の編集長を務める村上要氏が解説する。

賢く買い物をしたい!「令和」時代の消費者が望むこと

振り返れば「平成」の時代は、終盤になって私たちにとって「なんだかヤバい」カンジになりました。安倍晋三首相の言葉とは裏腹に生活については豊かになった実感が希薄ですし、毎年酷暑に苦しむたび「地球は今、本当に大変なことになっているんだ」と実感します。そして世界を見れば、アメリカのドナルド・トランプ大統領を筆頭に、いわゆる"愛国主義"や"一国主義"、つまり「自分たちの国さえ良ければ」という意識が垣間見えてなんだか不穏です。

そんな環境下で日々を過ごしていれば、「さまざまな悪化を食い止めるため、私たちにできることは何だろう?」とか「もう、これまでのような生活はできない」、もしくは「せめて自分くらいは、心地よく、賢く、優しく暮らしていると納得したい」などのニーズが顕在化するのは当然です。結果ムダの少ない、地球環境にとって優しい「賢い買い物」の価値が急上昇しています。

「賢い買い物」を意識するようになった結果、「平成」の最後の10年間を象徴したファストファッションが踊り場を迎えています。特に海外勢では「H&M」と「フォーエバー21」、国内組では「ファッションセンターしまむら」の停滞・低迷は顕著で、盛者必衰、栄枯盛衰の儚さを感じます。

かつては「そこそこオシャレで何よりお手頃。だから1シーズン使えれば、それでよい」とファストファッションの醍醐味を享受していた消費者がいつの間にか、「1シーズンで捨てるなんてもったいない!安ければよいの?もしかしたら、どこかで、誰か・何かに犠牲を強いているのでは?」という考えに変わり、店頭に行けば洋服が散乱している洋服"愛"が見えづらいファストファッションにそっぽを向き始めています。

勝ち組は「ザラ」だけと言っても過言ではありません(ここでは「ユニクロ」をファストファッションとは定義しません。妹ブランドの「GU」はファストファッションですが、その規模は「ザラ」に比べれば、まだまだです) …

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