コンビニエンスストアは買い物行動の研究空間だった
コンビニエンスストアの24時間営業の是非が、大きな社会問題になった。
近年コンビニエンスストアは大量出店を続け、国内の店数は、なんと郵便局の2倍以上もの55,831店(2019年3月度日本フランチャイズチェーン協会調べ)に達し、最大の小売り業態になっている。しかし他方で、あまりの店舗数の拡大から業態内競争が激化し、ビジネスモデル自体までもが疑問視されはじめている。
思えばコンビニエンスストアは、近年の日本社会の変化に見事に適応し、固有の小売り業態を形成した。24時間営業も人々の生活時間の変化への適応であり、決して広くはない店内であれほど細分化された商品アイテムの取り揃えは、好みの多様化への見事な対処であり、また急拡大した単身世帯への対応でもある。さらには東日本大震災以降、社会インフラ機能への対処も広げている...
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