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REPORT

AOKIの新たな挑戦 「Aoki Tokyo」が目指す顧客体験とは?

AOKI

AOKIは3月1日にメンズオーダー単独ブランドの「Aoki Tokyo(アオキトーキョー)」を銀座と池袋に同時オープンした。新ブランドの立ち上げには、グランドデザインにクリエイティブディレクターのレイ・イナモト氏が、UXデザインにはPARTYが、トータルプロデュースとしてデジタルガレージグループのDGマーケティングデザインが、そして空間デザインには室井淳司氏が参画している。AOKIにとって、新たな顧客体験をつくる挑戦とも言える本プロジェクトは、どのような狙いのもとに進んでいったのか。

AOKI 代表取締役社長の諏訪健治氏と、『すべての企業はサービス業になる』の著者である室井淳司氏に話を聞く。

(左から)
アーキセプトシティ 代表 室井淳司氏
AOKI 代表取締役社長 諏訪健治氏

20~40代の男性の間で高まるオーダーメイドスーツのニーズ

──AOKIではすでにオーダースーツ事業の第1ステージとして、2016年10月にAOKI銀座本店にオーダーショップインショップ「THE TAILOR SHOP AOKI」を立ち上げ、第2ステージとして2018年10月にはAOKI・ORIHICA全店でメンズオーダースーツの取り扱いを始めています。今回、銀座と池袋に開店した「Aoki Tokyo(アオキトーキョー)」は、この事業の第3ステージにあたると聞きました。そもそも今回のプロジェクトはどのような狙いで始まったのでしょうか。

諏訪:昨今のビジネスシーンではカジュアルな服装の方が増えています。一方で、スーツの市場には実は新たなニーズが生まれています。

スーツを着る方は、都市部に集中する傾向があるのですが、その中で20代~40代のビジネスパーソンにおいては既製服ではなく、自分に似合う自分仕立てのスーツを着たいというニーズが高まっているのです。そうしたニーズを背景に、いまオーダースーツ業界が盛り上がりを見せています。

オーダースーツもそうですが、今は一人ひとりのお客さまに合う商品が求められる時代です。しかし我々が展開する500店舗のロードサイドのAOKIと、100店舗のショッピングモールのORIHICAでは、そうしたお客さまのニーズに十分に寄り添うことができていませんでした。そこで都市部を中心にメンズオーダースーツ専門の「Aoki Tokyo」を立ち上げようと考えました。

「TOKYO」発のブランドとして世界に発信していく

──ブランド名に「Tokyo」と冠したところに、意志を感じます。

諏訪:「AOKI」の名前は、おかげさまでビジネススーツのブランドとして認知があります。この「AOKI」という資産を生かしながら、次のステップである「世界に通用するブランド」というステージに進むのだという我々の志を『Aoki Tokyo』という名前に込めました。1店舗目として銀座という場所を選んだのも、オーダーメイドの店舗が集中する銀座でしっかりとブランドを確立して、東京発のブランドとして世界に発信したいという思いからです。

──室井さんたち外部スタッフの方々がプロジェクトに参加されたのはいつですか。

室井:プロジェクトが始まったばかりの2017年11月ぐらいだったと思います。通常は事業戦略に基づいたオリエンシートができた段階で、僕たちクリエイターがアサインされますが、今回のプロジェクトでは新規事業開発チームの方々がビジネスモデルをつくっている段階から参加させていただきました …

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