「令和」時代の広告界 その可能性を探る
2019年度の始まりとなる、2019年4月1日。あなたはその発表をどこで聞いただろうか……。
新元号「令和」が菅官房長官から発表になったのは、4月1日午前11時41分。報道各社は、その様子を生中継し、また発表後は主要都市で号外が飛び交った。
史上初めて国書を典拠としたことや、その言葉の意味や響きから、日本国民からポジティブに受け入れられている様子が見えてくる。
そして、いよいよ5月1日から新元号「令和」が施行された。新しい時代の幕開けである。
新しい時代を迎える時、人の気持ちも大きく、そして前向きに動く。新元号の発表、施行は消費マインドにどのような影響を与えるのか。またこのタイミングを広告業界はどのように捉えようとしたのか。4月1日からの広告業界の動きをレポートする。
新元号「令和」の発表 新聞広告が活況に
平成への改元時に世の中に浸透していなかったもの。それは、SNSだ。新元号発表を前にし、SNS上も大きな盛り上がりを見せた。
例えばTwitter社では、午前11時30分から午後1時30分までの間に、「令和」に関する会話が450万ツイートあったと発表している。
さらにTwitter社の調査によると、新元号発表の会見中に最もTwitter上で盛り上がった瞬間として「新元号『令和』が菅官房長官によって発表されたとき」、次点で「『令和』の出典が万葉集の梅の花の歌から取ったものであると発表されたとき」であったという。元号改正に伴い、万葉集に対する注目も高まっている。(図表1)。
【新元号発表にSNSも盛り上がる】
次に広告の出稿状況について、マスメディア、プロモーションメディアの広告業関係者に話を聞いた。
まずは、新元号発表日には号外が配られ、有料での取引も行われるなど話題になった新聞。
●電通 新聞局
折しも発表のあった4月1日は、桜も開花し、お花見シーズンの真っ盛り。温かい気候に誘われ、人の動きも活発になる時期だ。屋外・交通広告への影響はあったのだろうか。
●ジェイアール東日本企画