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宣伝担当者が知っておきたいクリエイティブの基本

モチベーションが上がるオリエンには「構造」と「熱量」と「余白」が必要

ISHI inc.

今回のテーマ:新任担当者向け 期待以上の制作物ができあがる!宣伝部門「オリエン」の極意

マーケティング課題の解決に向け、何かしらのアクションを取ろうとするとき、外部パートナーの協力は不可欠です。しかし、広告・コミュニケーション領域における発注業務は発注時点では、その質は決まってはいません。広告会社やクリエイターとのコミュニケーションの質が、アウトプットの成否を大きく左右するのです。

この一連のコミュニケーションの起点になるのが「オリエン」。マーケティング活動の打ち手が「広告」だけに留まらない時代、そのあり方は、従来通りでは立ち行かなくなっています。では、現在のマーケティング環境においては、どのような「オリエン」が望ましいのでしょうか。宣伝部門経験者の視点とクリエイターの視点から、良い「オリエン」とは何か、紐解いていきます。

    期待以上の制作物ができあがる「オリエン」の極意

  • コミュニケーションをとる環境が複雑になり、クリエイターが考える要素が多いことをまず理解する。
  • 予算の制約や複雑な条件があっても「クライアントの熱量」があればクリエイターのモチベーションはグッと上がる。
  • 絶対にやってほしい「Must haveな要素」と、できればやってほしい「Nice to haveな要素」を分けて依頼する。

オリエン内容をひとことで言うと?

この仕事を始めた頃、オリエン帰りにある先輩がこう言いました。「イシハラ。今日のオリエンをひとことで言うと?」ひ、ひとこと? 1時間かけて聞いたオリエン。内容は膨大でオリエンシートは20ページ以上あったはず。僕の頭の中には、たくさんの情報が駆け巡り、アワアワするばかり。そんな僕を見た先輩は、「要(よう)は◯◯を考えろ!ってことだよ」と言ったのです。

その後、社に戻って先輩と打ち合わせを始めた時には、考え始める起点や進むべき方向が、すでにクリアになっていました。それが「要は◯◯」という"ひとこと"に集約されていたわけです。当時の僕にはわかりませんでしたが、今考えるとこの時のオリエンは良いオリエンであり、モチベーションが上がるオリエンだったと思うのです。

コミュニケーション戦略を考える行為とは、膨大な情報から必要なことを取捨選択し、シンプル化していく作業とも言えます。クリエイターが企業に求めているのは、この「絞り込みの技術」と言っても良いでしょう。「要は◯◯」が見えた瞬間、クリエイターのモチベーションは最高潮に達し、キレのあるアウトプットを生み出すためにさまざまな可能性を探り始めるのです。オリエンは漫然と膨大な情報を伝える場ではなく、クリエイターが「絞り込みの技術」を発揮しやすい環境をつくっていく場なのではないでしょうか?

僕は2018年9月に17年半勤めた博報堂・博報堂ケトルを卒業し、10月よりフリーとして活動を始めました。大きな組織から離れた今、一つひとつの仕事で成果を出さなければならない意識がより一層強まり、オリエンをいただくときの態度も少し変化した気がしています。

本稿では、セールスプロモーションのプランナーとしてキャリアをスタートし、現在は統合的なコミュニケーションのクリエイティブディレクターとして活動している僕と、博報堂で営業職を10年経験し、その後プランナーとして5年活動している当社スタッフ・板谷との視点から、「要は◯◯」が瞬時に見えて、モチベーションが上がるオリエンを定義してみたいと思います。

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