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研究室訪問

意識下での判断のメカニズムを探る 「行動経済学」を実務に生かす

植田一博 氏(東京大学)

『はじめての認知科学』
新曜社
内村直之、植田一博、今井むつみ、川合伸幸、嶋田総太郎、橋田浩一(著)、日本認知科学会(監修)
「認知科学のススメ」シリーズの一冊。認知科学を広く俯瞰して見ることのできる、入門書としておすすめの書籍(植田氏)。

行動経済学を使って消費行動の「なぜ?」に向き合う

東京大学・植田一博教授は、認知科学や行動経済学を中心に研究を行い、企業とのプロジェクトにも励んできた。「行動経済学とは、意識下で生じる人間の意思決定がどのように行われているかにフォーカスした学問から派生した学問になります」。

例えば、店舗で水を買うとする。たくさんの商品が陳列されていると、人は定番とされる商品を手に取りやすいが、新商品が販売されると、中には思わず手に取ってしまうという人もいる。植田氏は、「なぜ、普段買う定番ではない新商品を購入するのか」という選択の背景にある認知メカニズムを分析している。

「そのような背景として、新商品という美味しいかどうかわからない商品を購入することのリスクを受け入れてみようとする心理も考えられましたが、ほかにもAIの一種である強化学習のメカニズムが働いているのではないかとも考えられます。これは動物心理学における条件付け学習と呼ばれるものに相当します。ある商品が優れているという知識を持っていたとしても、それより優れている商品があるかもしれません …

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