広告マーケティングの専門メディア

           

クリエイティブの「種」、のようなもの

「個」と「個」がつながるコミュニケーション

小助川雅人氏(資生堂)

人々の心を揺さぶり、行動を喚起することを目的とする「広告」。まだ誰も見たことがない新しい表現を通じて、自社ブランドの魅力を強烈に訴求することを求められるインハウスクリエイターは、日々、どのような物事からインスピレーションを得ているのでしょうか。資生堂 クリエイティブ本部の小助川雅人氏が、「広告」の枠組みにとらわれず「気になった」ものを毎回セレクトし、クリエイティブワークに生かせそうなポイントを考察します。

今年の米国アカデミー賞では、Netfixのオリジナル映画、アルフォンソ・キュアロン監督の『ROMA』が監督賞を受賞した。

『ROMA』とはイタリアとは関係なく、キュアロン監督が少年時代を過ごしたメキシコのある地区の名称である。主人公は、裕福な白人家庭に勤める家政婦。主演の女優は一般のオーディションから選ばれた素人だ。全編がモノクロで撮影され、話される言葉はスペイン語。Netfixで見る人は当然、字幕で見ることになる。エンディングも一見淡々としており、わかりやすいどんでん返しもない。つまり「バズる」要素が全くないのだ …

あと68%

この記事は有料会員限定です。購読お申込みで続きをお読みいただけます。

お得なセットプランへの申込みはこちら

クリエイティブの「種」、のようなもの の記事一覧

「個」と「個」がつながるコミュニケーション(この記事です)
「幸福」とビジネスの関係について、改めて考えてみるべき時代に。
俳句と広告の共通点
大切なのは想像の質と量ーすぐ、そこにある未来
資生堂『The Party Bus』 アクティビティファーストのクリエイティブ
「おもてなし」って何だろう?─2020年に向けて研ぎ澄ませるべき空気を読む力
宣伝会議Topへ戻る

無料で読める「本日の記事」を
メールでお届けします。

メールマガジンに登録する