オンライン決済会社Worldpayによると、2018年米国のモバイル端末による購買総額は2100億ドル(約23兆円)で、2017年比較で21%増となった。マーケットリサーチ会社のForrester Researchは、オンラインショッピングにおけるモバイルの割合は2022年までに50%を超えると予測している。このように小売業界で重要視されているモバイルショッピングだが最近、新しい動きがあると各社が報じた。

メールやアプリより早くて便利「テキスト(SMS)」で完結するショッピング
モバイルショッピングの主要手段といえばスマートフォンだが、ウォールストリート・ジャーナル紙は2018年12月末、「新しい購買パターンが見られる」と報じた。それは、テキストメッセージによるもの。電話番号を通じてやりとりするショートメッセージ・サービスのことで、一般的に「テキスト」または「SMS」と呼ばれる。
1回に送信可能な文字数は160字だが、画像・映像も送ることができ、それらを駆使してマーケティングに利用する機会が増えているという。メリットは、とにかく早いこと。メールサーバーにアクセスしたりアプリにログインしたりする必要もない。実際に米国では若者から熟年まで「メール離れ」が加速し、コミュニケーションの中心はテキストになっている。
テキストを介し顧客とつながる 店員は「パーソナルアシスタント」
ではテキストを利用して、どのように買い物をするのか。主要なものは店員に欲しい商品を伝えておき、入荷情報をテキストで送ってもらい、店員経由で商品を購入する方法だ。クレジットカード番号・住所など事前に必要な情報を伝えておけば、テキストで送ってもらった商品の写真と値段を見て「Buy」と返答するだけで購入は完了 …