企業がスポンサーとなり個人の健康生活を応援する
病気にならないための一次予防の大切さは理解していても、なかなかアクションを起こせない…。そういう人たちが自らの意思で健康的な生活に向かって踏み出せるよう、新しい枠組みのアプリを提供する企業がある。CUVEYESだ。現在は、「SPOBY」というアプリを開発・提供している。
「SPOBY」はヘルスケアアプリとして歩数カウントや活動量計測機能を備える他、活動量に応じてジュエルと呼ばれるポイントが付与され、その個数に応じて企業がスポンサードし、リワードが獲得できるという仕組み。リワードを提供する企業は例えば、あらかじめ「1カ月に30万歩達成した人」相当のジュエル数を条件に設定。達成したユーザーがいれば、スポンサー契約が成立となり、商品やサービスが提供される。ユーザーと企業の契約が成立した時のみ費用が発生し、イニシャルコストやランニングコストはかからない。
同社、代表取締役の宮武拓也氏は長くヘルスケアマーケティングに携わり、一次予防マーケットの難しさも理解していたことから「健康的な生活を送ることが楽しいと思えたり、得になると思えたりする環境づくりが必要と考えた」と、仕組みの狙いを語る。
CUVEYESの創業は2017年2月。製薬会社やヘルスケアに特化した広告会社で「病気の人が重症化しないため」の2次予防領域に携わっていた宮武氏が、拡大する医療費や少子高齢化を背景に「病気にならないため」の一次予防を活性化させようと起業を決意。
「一般生活者が少しでも健康に気をつかったり、生活の中に運動を取り入れたり、食事に気をつけたりしたら、得になるような世の中をつくりたい。そのためには企業や自治体など、様々な団体を巻き込む必要があった。しかし企業側に社会貢献活動としての側面だけで協力を依頼するのは難しい。社会課題のひとつである健康問題と個々の企業の経営課題、その双方を同時に解決できるようなビジネスモデルを構築したいと考え、起業した」と語る。
起業後、エンタテインメント市場に精通する大学時代の友人である、夏目氏に再会。「企業が個人のスポンサーになる」というアイデアを得て、共同経営でCUVEYESを設立し、「SPOBY」の開発をスタート。「こだわったのはカジュアルさとエンタテインメント性。『健康によいことをやろう』ではなくて自然に皆が楽しめる、そういう演出がアプリには必要でその点を一番大事にした」という。「SPOBY」は2018年3月にリリースされた …