カスタマーレビューをキャッチコピーにしてポスターを制作
アイロボットは、新製品「ルンバe5」のプロモーションを駅の集中貼、電車内デジタルサイネージ、広告貸切電車などOOHメディアを中心に行った。将来的にはロボット掃除機を1家に1台普及させたいという考えから、日本一の乗降客数を誇るJR新宿駅や池袋駅という代表的ターミナル駅を選んだという(写真1)。同時にターゲットの中心であるファミリー層に対しては、東急二子玉川駅でも同様の展開を実施。幅広い層とセグメントされた層の両方にアプローチした。

写真1 駅の階段の集中貼展開。
広告表現は「仕事と家事の両立は、両方やらなくてもできる。」「そうじの時間が家族の時間になりました。」などのキャッチコピーが何種類も掲出されていた。Amazonや価格.comに掲載された実際のカスタマーレビューも記載されており、利用者の生の声を活用している。
今回のケースでは「吸引力がある」といった商品の機能的価値ではなく、生活者のライフスタイルとの関わり方を中心に訴求していた点が優れた着眼点である。実際、筆者の知り合いで0歳児を持つ共働きの者は、「赤ちゃんは、床に近い。だから我が家は、ルンバに変えました。」のコピーに共感し、購入の検討を始めたそうだ …
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