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米国広告マーケティング事情

白人男性主体の米広告業界 差別・偏見を見直す動きが活発に

松本泰輔

多様な人種や文化が共存する米国で、広告業界は「時代遅れの白人主体社会」と以前から指摘され、行政からも「雇用機会の平等を」と再三指導を受けている。2010年版米国国勢調査によると、人口全体の人種構成率における白人の割合は72.4%。これに対し、広告・PR関連サービス従事者における割合は84.6%(2017年米国労働局調べ)と、平均より12%以上も高くなっている。こうした現状を変えようと今、職場のダイバーシティの実現や、人種・性別・年齢などによる差別・偏見をなくそうという動きが業界内から拡がっている。

広告界はレイシスト的か?
根強く残る、特定人種へのステレオタイプ

ニューヨークの広告会社Oberlandは10月、「Nothing Changes If We Donʼt」と名付けた2つの動画(1)をYouTubeにアップした。ひとつ目は、白人女性のキャスティング・ディレクター2人が、アフリカ系男性俳優のオーディションを行うという内容。渡されたセリフを読んだ俳優にディレクターのひとりが、「もうちょっと"ストリート風"にできない?」と注文を出す。男性は「え?"ストリート風"ですか?」とぎこちなく笑い、同じセリフを強めの口調で演じる。

するともうひとりのディレクターが「もうちょっと"ギャングっぽく"できない?」とリクエストする。仕方なく街の乱暴者が市民を威嚇するように荒々しく喋ると、ディレクターらは「そう、それそれ」と満足げに頷く。一方、俳優は納得がいかない表情で部屋を出ていく …

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