即席みそ汁の市場を開拓 定番の味を守り続けた永谷園「あさげ」の50年
高度経済成長期を経た1970年代、女性の社会進出に伴い、主婦の家事負担が増えつつある中で既に登場していた即席みそ汁。手ごろで便利なものとして一部利用されていたが、手づくりのみそ汁とは程遠いもの。そこで永谷園は“家庭のみそ汁と遜色ない上質な味わい”の実現をとことん追求した。
ロングセラーブランドのコミュニケーション戦略
サクサクのコーンフレークとコク深いチョコレートの味わいが絶妙のコンビをみせる、日清シスコの「チョコフレーク」。発売されたのは1968年だ。「もともとはお菓子製造から始まった会社なので、チョコレートの製造技術を持っていました。後にコーンフレークのシスコーンを発売し、両者をかけ合わせることになったのです。つまり、チョコフレークは当社の強みを形にした代表作と言えますね」。
そう語るのは日清シスコ マーケティング部 第一グループ ブランドマネージャーの杉本和久氏。市場において75%もの圧倒的なシェアを誇る同社のチョコフレークは今年で50周年を迎えるロングセラーブランドながら、この5年間で売上は1.5倍増、直近の2年においては2ケタの伸びを見せているという。
50年愛され続けた理由のひとつは、フレーバーや形態のバリエーションを展開することで、細分化するニーズやシーンに対応し、オケージョンの拡大をしてきたことにあると杉本氏は言う。
「50周年にあたる今年は健康志向をとらえ、『おいしいスリム砂糖50%オフ』を発売しました。合わせてパッケージもチャック付きのスタンドパックにリニューアルし、イメージも大幅に刷新しました。また、開封後に再度閉められる便利な機能と共に自立することで、売り場でも棚に映えるようになりました」。
この刷新を人に例えたWeb動画は、ユニークさが際立つ。50年ぶりに行われたブランドイメージの一新を表現するのにふさわしいものとなっている。
「お客さまのニーズへの対応とオケージョンのさらなる拡大、そしておいしさの追求をこれからも続けていきたいですね」と語る杉本氏。
この先の50年もチョコフレークはさらなるファンを生み出していきそうだ …