スプリンクラージャパンは8月7日「ソーシャルメディアとどう向き合うべきか?企業ブランドを高めるCX戦略セミナー」を開催した。キリン、資生堂ジャパン、日産自動車、ソニーネットワークコミュニケーションズから、デジタルマーケティングに精通した担当者が登壇。SNSとの向き合い方について、最先端の知見を共有した。
丁寧な情報発信と傾聴する姿勢が重要
第1部ではキリンの島袋孝一氏が登壇。「SNSとの向き合い方」について基調講演を行った。冒頭、島袋氏はセミナー参加者に対し、講演の最中にライブでツイートをするように促し、SNS担当者としてSNSを使いこなすことの必要性を説いた。島袋氏は「SNSは魔法の杖ではないが、ファネルに応じて丁寧にコミュニケーションをすればワークするメディア」と述べた。
加えて「キリンでは“誰に何を伝えたいか”を丁寧に設計しながらコンテンツをつくっている。その際、(1)お客さまと楽しいコミュニケーションをする、(2)お客さまのリプライに対して電話やEメールなどと変わらぬ丁寧な対応、(3)メンションがついていなくても話しかけるアクティブ対応が必要」であると語る。「広告宣伝的に消費やブランド認知いただくマスメディア的な機能もありつつ、生活者との1対1でのコミュニケーションで売り上げにもつなげられるのはSNSの良いところ」と島袋氏は語った。
また、同氏は「傾聴」の必要性についても言及。他社のアカウントが発信する情報に傾聴し、異業種競合のつぶやきを把握する必要性を説いた。最後に、SNSを使う際に忘れてはいけない事として自社の企業理念を挙げ、「会社のミッションは何か考えながら、生活者、SNSと向き合うことが大切」、と語った。
第2部、第3部では、それぞれスプリンクラージャパンの八木健太氏、加藤慎一朗氏が登壇。八木氏は「顧客体験価値の最大化を図る、CX戦略とは」をテーマに講演を行い、これからの企業の差別化要因は顧客体験(CX)であり、CXにはSNSが欠かせないと述べた。
第4部では資生堂ジャパンの仙田浩一郎氏、日産自動車の冨井祐樹氏、ソニーネットワークコミュニケーションズの各務浩平氏が登壇し、パネルディスカッションを行った。
公式アカウントでお客さまとコミュニケーションを取るかというテーマでは、冨井氏は「SNSで得た意見を企画に生かしていく時代になってきているのではないか」と述べた一方、仙田氏は「化粧品メーカーは薬事上、SNSユーザーが投稿した内容をそのままキャッチフレーズで使用したり、化粧品自体の開発に生かすのは難しいが、パッケージやコンテンツなどに反映することは十分可能」と返し、商材によってお客さまの声の企画への生かしやすさに差がある点を浮き彫りにした。
また、運営体制に関しては仙田、冨井両氏とも社外リソースを活用しているとしたが、各務氏は「基本は社内でやっている」と述べた。最後に今後のSNSの活用について、「全社的なコミュニケーションに使いたい」(冨井氏)、「ソーシャルのIDと社内のCRMをつなぎ、ソーシャルデータを顧客満足度向上に生かす取り組みを行いたい」(各務氏)、「資生堂のファン、かつインフルエンサーの方と繋がり、CtoCのコミュニケーションにチャレンジできれば」(仙田氏)と展望を語った。
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