完全オーダーメイドの結婚式をプロデュースするCRAZY WEDDINGを展開しているCRAZY。全社員世界一周研修やグレートジャーニー制度など、独自の社内コミュニケーションが話題になることの多い同社。そうした活動はいかにして生まれ、またどんな効果があるのか、CRAZYの林隆三氏に聞いた。
ユニークな社内コミュニケーションが企業の認知度を高めた
「オーダーメイドウェディング」という新しい文化を創造したCRAZYは、従来の"結婚式"の枠組みを超えて理想の結婚式を考えてきたように、すべてにおいて「理想から定義する」ことを重視しています。一度はやってみたいと思うものの、さまざまな事情で諦めざるを得ないことを「本当にできないのか?」と問い、実現する方法を考えてみる姿勢こそがCRAZYの"らしさ"。
毎年取り組んでいる「全社員プロジェクト」は、会社に勤めていたらできない、と諦めていることを疑い、実践する場であり、CRAZYの文化を更新し続けるための取り組みのひとつでもあります。
例えば、誰もが一度は夢見る世界一周旅行。1カ月程度の休みや十分なお金が必要だと考えるとなかなか実現できないものですが、「それでもやりたい」と生まれたのが、創業2年目に実施した全社員世界一周研修の企画です。各々が自分のコンセプトをもとにルートを決め、ひとり旅をし、社長の森山が創業するきっかけとなったアルゼンチン・パタゴニアで集合。実現のため1カ月弱の休業と1000万円以上の投資を決断しました。
全社員が森山の創業時の思いを追体験することで経営者視点を得ることにつながり、社内コミュニケーションの観点でも成果がありました。さらに、全社員世界一周研修の様子を社員がブログで日々更新したことが話題を呼び、企業の認知度を高める効果ももたらしたのです。
当時、自社ブランドの式場を運営していたわけではなかった私たちにとって、こうした社内コミュニケーション活動を社外に発信していくことこそが、CRAZY"らしさ"の発信であり、広報活動でもありました …