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フランス消費トレンド

スポーツの根源的価値を問う 「五輪メダル」のイノベーション

山本 真郷氏/渡辺 寧氏

ファッションを中心とした新しいライフスタイルの発信源である、フランス・パリ。パリに駐在する日本人マーケターが街中で見つけた、新しいトレンドを紹介。トレンドをマーケティングと異文化理解の2つのフレームから読み解きます。

支えてくれた人と分け合う 分割できる五輪メダル

東京五輪を控えて日本が盛り上がる中、早くもフランスでは2024年の「パリ五輪」開催に向けて、動きがあります。そこで、今回は中でも特に気になった動向を紹介します。

まず、「その手があったか!」と納得させられたのが「五輪メダルのデザイン」です。著名フランス人デザイナー、フィリップ・スタルク(Philippe Starck)氏により提案されたのは「シェアできるメダル」というコンセプト。ひとつのメダルを4つに分割し、残りの3つを競技生活を支えてくれた人たち(コーチ、家族、友人など)にも渡して勝利を分かち合うことができるというものです。

フィリップ・スタルク氏はメディアに対し「たった一人では勝つことはできないということをメダルで表現したかった」とさらりと説明していますが、スポーツの本質に迫るその発想には、心を打つものがあります。

メダルの分割は、メダルの数が増えることを意味しますが、株のように一つひとつの価値が下がることにはなりません。むしろ、メダルのユーザーが「競技者」(本人)から「競技者+α」(複数人)へと拡大することで、競技関係者(コミュニティ)の関与度・満足度が指数関数的に高まり、パリ五輪のブランディングにつながるでしょう …

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