広告マーケティングの専門メディア

           

クリエイティブの「種」、のようなもの

変化する「クリエイティブ・ディレクター」の役割

小助川雅人氏(資生堂)

人々の心を揺さぶり、行動を喚起することを目的とする「広告」。まだ誰も見たことがない新しい表現を通じて、自社ブランドの魅力を強烈に訴求することを求められるインハウスクリエイターは、日々、どのような物事からインスピレーションを得ているのでしょうか。資生堂 クリエイティブ本部の小助川雅人氏が、「広告」の枠組みにとらわれず「気になった」ものを毎回セレクトし、クリエイティブワークに生かせそうなポイントを考察します。

私が資生堂の宣伝部(現・クリエイティブ本部)で仕事を始めたのが1994年。その頃のクリエイティブ・ディレクターの役割は、CMと雑誌(時に新聞)などマス広告の「表現」をどうするか、であった。ところが今、クリエイティブ・ディレクターの仕事はまるで違うものになってきている。SNSを含むデジタルにおけるプロモーション、イベント、パッケージ、それら全体を組み合わせるコミュニケーションプランの設計などその領域は多岐にわたる。言うまでもなく、それは情報の「伝わり方」の変化によるものである。

「伝わり方」の変化は際限がない。デジタルの広告メニューは増える一方であるし、「データ」の活用や、それによってPDCAを回すプラン、インターナルなコミュニケーションなど、求められるものも加速度的に増えていく …

あと63%

この記事は有料会員限定です。購読お申込みで続きをお読みいただけます。

お得なセットプランへの申込みはこちら

クリエイティブの「種」、のようなもの の記事一覧

変化する「クリエイティブ・ディレクター」の役割(この記事です)
「ジェンダー」の問題に、クリエイティブができること。
2018年のカンヌ審査員、 小助川氏が感じた世界の潮流─いま、向き合うべきは『social bias』
広告は企業の「態度」の表明になる
AI✕クリエイティブ、必要なのはテクノロジーと人を結びつけるシナリオライティング​
企業の「筋肉」を鍛える、社内コミュニケーション
宣伝会議Topへ戻る

無料で読める「本日の記事」を
メールでお届けします。

メールマガジンに登録する