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ロングセラーブランドのコミュニケーション戦略

若者の街のアイコン的存在「ラフォーレ原宿」の『新化』の40年

ラフォーレ原宿

(左)1978 (右)2018

若者のストリートファッションを牽引し続ける街、原宿。その中心的存在とも言えるのが、今年で開業40周年を迎える「ラフォーレ原宿」だ。

ラフォーレ原宿 代表取締役社長 荒川信雄氏が考え続けてきたのは、原宿という土地に合わせてラフォーレ原宿の個性を出すこと。

「原宿ならではの個性、それはストリートカルチャーにあります。個性的な若者を引きつける磁場こそが原宿の強みです」。

「大人の街」青山に対しての「若者の街」原宿。土地の特性をうまく引き出したことで、ラフォーレ原宿はストリートファッションの一大聖地へと変貌した。40年もの長きにわたりラフォーレ原宿が最先端であり続ける理由を荒川氏は「大事なのは常に変わっていくこと。いつも半歩先の流行を見据えてチャレンジし続けることです」と述べる。

40年におよぶラフォーレ原宿の歴史の中で、転機となったのは全国展開をすることになった時期だという。行政からまちづくりの一環として依頼され、1990年代初頭には松山をはじめ最大で5館体制に。デベロッパー精神で取り組んだというこのプロジェクトだが、後に荒川氏が原宿一館体制へと戻している。荒川氏は「やはりラフォーレ原宿の個性的なファッションは、原宿でこそ最大の魅力を発揮します。つまり、原点に立ち返ったわけです」と振り返る。

荒川氏はラフォーレ原宿に懸けてきた思いを「ファッションラバーズ・ファースト」と呼ぶ。何よりもファッションを愛する人を最優先でお迎えする。それがファッションの街における"顧客第一主義"だ。

今後は洋服に留まらず、「ラフォーレ原宿」というカルチャーをあらゆるクリエイションで世界に発信したいと語る荒川氏。その魅力を一言で表わすなら「ファッションのおもちゃ箱」だという。何が出てくるか分からない、ワクワクするような「宝探し感覚」こそが真骨頂。ラフォーレ原宿は、これからもファッションの最先端を走り続ける。

視点01 ブランド戦略
新陳代謝を意識し、常に「新化」する

"ラフォーレ原宿"という各々のテナントが持つ個性の集合体、「館」としての広告展開、そして6階のラフォーレミュージアム原宿から行う情報発信。この3つがラフォーレのブランド戦略の柱となっている …

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