「デジタル時代になり、『広告』の定義が曖昧になった」と話す日本インタラクティブ広告協会(以下、JIAA)の植村祐嗣氏。その広告市場の規模から第5のマスとも言われるインターネット広告だが、その活用に際しては従来のマス広告とは異なる注意点が必要だと指摘する同氏が、そのポイントを語った。
20世紀は狭い意味での「広告」、「販促」、そしてそれらを合わせた、広い意味での「広告」の意味を皆が分かっていたのではないかと話すのは、JIAAの植村祐嗣氏だ。しかしネット広告が急速に浸透したことで、広告メディアと販促メディアの垣根が曖昧になり、その環境が昨今のネット広告におけるブランドセーフティの問題などにつながっている。植村氏は「今改めて、広告活動の定義が必要ではないか」と指摘する。
「電通発表の『日本の広告費』の分類は大きくはマスコミ4媒体、プロモーションメディア、そしてインターネット広告費から構成されている。1兆円を超える市場規模から『インターネットはテレビ、ラジオ、新聞、雑誌に次ぐ5番目の"マス"ですよね?』と言われることもあるが、それは違う。確かにインターネット広告費の半分程度は、マス媒体と同様の機能を果たすメディアに当たるかもしれませんが、残り半分は販売促進効果のあるプロモーションメディアだったりする …
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