世界トップクリエイターらが審査員を務める、「The One Show(ワンショー)」の受賞作品が5月9、11日に発表された。今年は73ヵ国から1万9823件の応募があり、エージェンシー・オブ・ザ・イヤーはBBDO New Yorkが獲得、電通が入賞点数でトップに付けた。ここでは部門別最高賞から5点を紹介する。

01 ソーシャルメディア部門:AMVBBDO、LADbible
プラスチックゴミの問題を地図上に提起
Plastic Ocean「Trash Isles」



昨年、ワンショーのベスト・オブ・ショーを受賞したのは、リオネジャネイロ・オリンピックに出場した難民選手団を称える「The Refugee Nation(難民の国家)」だった。今年の広告賞でもまた、ある「国家」が話題になった。太平洋を漂流するプラスチックのゴミの島「Trash Isles(トラッシュ島)」。この島を公式な国にしようというキャンペーンが、ソーシャルメディア部門最高賞を獲得、環境問題に配慮した作品に贈られる賞グリーン・ペンシルに輝いた。
トラッシュ島は、捨てられたビニール袋やペットボトルなどが漂流し溜まってできたもの。実際に上陸できる島ではないがその面積は現在、フランス国土ほどになっているという。
微生物に分解されないプラスチックは、海を汚染し生き物の命を危険に晒す。同キャンペーンはこうした問題を「地図上に示す」ことを目的にしている。英国に拠点を置く環境NPOのPlastic Ocean、ソーシャルメディア、エンタテインメント会社LADbibleと、クリエイティブエージェンシーのAMVBBDOが手掛けた …
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