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デジタル広告、個人情報活用の注意点

Facebook問題が投げかけた、 プラットフォーム上の広告配信の課題

津山 恵子氏(ジャーナリスト)

Facebookの情報流出問題を受け、ソーシャルメディアの影響力に対し、批判的な見方が広がっている。ニューヨークの最前線で、この顛末を見守る津山恵子氏が米国を起点とした、今後の動きを解説します。

情報流出問題を受けユーザー意識に変化か?

Facebookを使う米国人の個人情報約8700万人分が、第三者へ不法に流出し、2016年の米大統領選挙で、ドナルド・トランプ共和党候補者陣営に有利になるように使われていたとされる問題で、Facebookの責任問題が急浮上しています。

「Facebookはやめたから、連絡はテキスト(日本のショートメッセージ)にして」。3月末、前述の問題が報道されると、ミレニアル世代の友人はFacebookのアカウントをあっさりと停止しました。少数派ではありますが、もともと大量消費や長いものに巻かれる傾向に反感を示すミレニアルにとって、「脱Facebook」にあまり抵抗はないようです。

「#DeleteFacebook」運動には、アップルの共同創業者スティーブ・ウォズニアックも加わったほか、SpaceXのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)も同社のFacebookページを停止しました。

問題が報道された直後、同社の時価総額は、500億ドル(5兆2500億円)吹き飛び、米連邦議会は、マーク・ザッカーバーグCEOを証人喚問しました。以来、グーグル、アップルなども含む「プラットフォーマー」への風当たりは強く、ウォール・ストリート・ジャーナルを始め、有力新聞や雑誌が批判を続けています。Facebookは、個人情報保護が万全であること、そして、市民を操るようなフェイク広告が撲滅可能と発表するまでは、創業以来の最大の危機に立たされています。

「Facebookは、何も(対策を)していない。米国と英国で、規制当局や司法当局と話し合うように提案したが、何もしない」。個人情報漏洩問題の内部告発者クリストファー・ワイリー氏は、テレビに出演してこう告発しました。英紙・ガーディアンに掲載された同氏の証言によると、米大統領選挙に絡んでFacebookで広がったフェイク広告が、いかに有権者の心理に影響を及ぼそうとしたかがわかります。

「(Facebookのデータを基礎として)あなたが、どんな情報を信じやすく、どんな文脈、話題、コンテンツに反応しやすいか。つまり、どんな情報に騙されやすくて、何回そういうことを考えてもらったらいいのか(を分析し)、あることについての考え方を変えていくのです」(ワイリー氏のビデオ証言より)。

これは、軍隊が使う「心理作戦」の手法で、説得ではなく、噂・偽情報・フェイクニュースなどの「情報コントロール」で、心理にインパクトを引き起こすという手法です …

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