ファッションブランド「ELLE」アパレルは、日比谷シャンテ内にある店舗の認知増・新規顧客の来店を狙って、動画広告を活用した。動画メディア「KALOS」でも初となる、来店を促す動画の試みについてLAGARDERE ACTIVE ENTERPRISES JAPANの牛膓由香氏と、「KALOS」の小渕ちあき氏に聞いた。
日比谷の盛り上がりに合わせ新規顧客の来店を促した動画施策
牛膓:ファッションからライフスタイルブランドを提供する「ELLE」は、雑誌やアパレルブランドとしての認知はあるものの、店舗の認知はさほど高くありません。日比谷駅近のショッピングモール、日比谷シャンテ内に店舗があることを知っている方もターゲットの半数程度。特に20代後半から30代のターゲット層の方に、店舗の存在を知ってもらい、来店を促せるかを課題としていました。
そこで、「東京ミッドタウン日比谷」がオープンし、日比谷シャンテもリニューアルを終えた3月末を狙って、インパクト・速効性・説得力がある施策を打ちたいと考えました。ここ2年ほど、動画広告の台頭に注目していたので、広告会社の方に動画で何かできないかを相談したところ、「KALOS」さんをご紹介いただきました。動画のつくりはシンプルでわかりやすく、仕上がりもきれい。「ELLE」のブランドイメージにも合うと感じました。動画ならではの“説得力”に魅力を感じ、ファッションの分野でも何かできないかとご相談しました。
小渕:「KALOS」ではこれまで様々なブランド・商品とコラボしてきましたが、アパレルブランドとの取り組みは初めて。さらに今回は「来店を促す動画づくり」というお題。初めて尽くしの制作でした。ディレクターやアシスタントと共に何度も店舗に足を運び、どうやったら魅力を伝えられるのか、検討を重ねました。
その時、牛膓さんが「『ELLE』の店舗は、パリジェンヌのクローゼットを表現している」とおっしゃった。このキーワードは20~30代の多い「KALOS」のユーザーに響くだろう、と確信しました。確かに、店の外観や内観がフレンチシックに統一されている。この雰囲気を、臨場感を持って感じてほしいというところから、動画の制作がスタートしたんです。
店舗にいる自分をイメージできる動画の構成
小渕:これまでの「KALOS」の動画は、ユーザーのお悩みから始まって、商品を訴求していく構成が定番。ただ今回の場合、その構成では魅力が伝わりません。自然に“店舗にいる自分”を想像してもらうにはどうしたらいいのか、と考えました。
そこでお出しした構成案が、お店に入るところから始まり、店内を回遊し、服を選んで試着するまでの一連の動きを1カットで撮るもの。実際に店舗を見てみると、「これは是非ユーザーに見せたい」と思った部分がたくさんありました。たとえば、鏡ひとつにもこだわりがあるんです。この構成なら、そうした店舗のこだわり一つひとつを、自然な形で紹介できると考えました。
牛膓:是非この構成で!と、一度で決まりました。実は、こちらから事前にお願いしていたことがいくつかあったんです。「ブランドイメージを損なわないようにしたい」、「店舗だけではなく商品も見せたい」、「着てもらうイメージまで伝えられたら……」。それらの要求をすべてクリアしていただき、かつお客さまの視点から見ても押しつけがましいものになっていませんでした。店舗のことやブランドについて、相当勉強をしてもらったのではと思います。
小渕:撮影は1日で行い、そこから10日ほどで編集をするというスピード感で制作を進めました。すべてを1カットで撮るのはなかなか大変でしたね。
牛膓:スピード感や制作方法が、これまでとあまりにも違って驚きました。「ELLE」ならではのスポットや、輸入した家具など、お店の中でも私たちが是非見せたいと思うものを外さず、さりげなく映り込むように撮っていただきました。仕上がりは、お客さんが選んでいるような導線になっていて。動画ではさらっと自然に見えているかもしれませんが、その裏にさまざまなカメラワークの工夫があったと思います。
動画公開後に新規顧客が増加商品の売れ行きも好調
牛膓:3月23日に動画を公開し、以降12日間の反応を見ると、全体的に来店顧客数が増加。30代の新規顧客が、多く来店していたという結果が出ました。「動画を見て来店した」というお声を直接いただいたとも聞いています。特に動画公開後1週間は、日比谷ミッドタウンがオープンする前の時期。それでも来店数が増えたことに、動画広告の成果があったと感じています。
さらに、今回の動画を銀座駅構内のサイネージで1カ月間放映させていただきました。こちらも来店につながっていると思います。また、動画の中で着ていただいた商品も軒並み売上が上昇しており、来店促進の動画であると同時に、商品紹介やコーディネート提案にもなっていたんだと改めて感じています。
小渕:「KALOS」としても挑戦の多い取り組みでした。1カットで撮ることや来店促進をすること、アパレルブランドとのコラボ。さらに課題解決型ではない動画でユーザーの反応が心配な部分もありました。しかしブランドリフト調査では、接触者の8割が動画を「好き」と答え、7割が「来店したい」と意向を示してくれた。ユーザーにとっては構成の目新しさもあって、良かったのではと総括しています。
牛膓:一番気にしていたのは、ブランドの世界観を守れるか、「ELLE」のお客さま層に「私もここに行きたい」と思ってもらえるか。ビジュアルのイメージを守りつつ、それでいてブランド側の押しつけに見えないクリエイティブになっていたのが満足です。「ELLE」のライフスタイル事業には他にもさまざまな商材があるので、ぜひ今後も動画広告を活用していきたいですね。
「KALOS」を選んだポイント
POINT1▶ シンプルでわかりやすく、仕上がりのきれいな動画づくり
POINT2▶ 20~30代の女性にリーチできる
POINT3▶ 動画を屋外広告などに二次使用できる
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