味の素は2017年9月、「Toss Sala」のプロモーションで「DELISH KITCHEN」のレシピ動画広告を活用。再生回数を伸ばして認知を高めただけではなく、店舗売上アップ、さらには動画のメニュー訴求広告が商品リニューアルの構想にもつながったという。味の素の牧野実佳氏、三輪壮氏、「DELISH KITCHEN」マーケティングソリューションズマネージャーの三ツ中菜津美氏に聞いた。
調理行動を変える商品だけに調理法・メニューの浸透に課題
牧野:2014年8月に全国発売した「Toss Sala」は、「粉ドレ」とトッピングが入っており、野菜と一緒にまぜるだけでワンランク上のサラダがつくれるサラダ用シーズニングです。
発売から数年経ちましたが、液体ドレッシングに慣れた生活者の方たちに、今までにない調理行動を提案している商品ということもあって、なかなか商品が市場に浸透しないことを課題としていました。どれくらいの量の野菜に混ぜればいいのか、どんなメニューに活用すればいいのかわからないというユーザーの声も。他製品を含めてたびたび味の素とコラボさせていただいた「DELISH KITCHEN」さんに相談したのが、今回の動画広告の発端です。
三輪:これまでも動画広告の活用には力を入れてきました。「DELISH KITCHEN」さんは、ユーザーが献立を考えるときや料理をする直前に接触できるのが、他媒体にはない魅力。購買にも直結するのではと期待を持っていました。
牧野:動画のクリエイティブなど、オシャレで華やかな世界観があるのも選んだポイントです。少し華やかな食卓にしたい、という時に選んでいただく「Toss Sala」との相性も良いと考えました。
「やってみたい」「拡散したい」を醸成するメニュー提案
三ツ中:華やかなメニューが手軽につくれて、これひとつで味が決まる「Toss Sala」は、「DELISH KITCHEN」ユーザーにとって魅力的な商品だと感じました。これまでの動画でも、華やかさや特別感のあるサラダはヒット傾向にありました。
今回は、華やかさに加えて、再現投稿がSNSで多く上がることを狙ってメニューを考えました。そして出来上がったのが「休日をちょっと華やかに! アボカドのハートサラダ」というレシピ動画。ユーザーの人気が高いアボカドを“ハート型”にし、イタリアン・バジル味の「Toss Sala」でつくったサラダを入れた、見た目にも華やかな一品です。動画内では、「Toss Sala」の特徴がわかるよう、シャカシャカとした音を入れたり、トッピングのクルトンやスライスアーモンドが見えるようにしたりとこだわりました。
牧野:出来上がりを見て、驚きました。実は当社でも、ベビーリーフやトマト、モッツァレラチーズなど同様の材料を使ったサラダは提案していたのですが、モッツァレラチーズなどの比較的高めの材料を使って、本当にユーザーはつくってくれるのだろうか?と躊躇があったんです。でも「DELISH KITCHEN」さんの提案には、ハート型アボカドのアイデアや、トマトではなくプチトマトを使うなどの工夫があり、ユーザーがグッとくるような動画に仕上がっていました。
他にも、検索されやすいメニューや、子どもが喜ぶメニューなど、様々な観点でご提案いただきました。「通常よりも少しメイン感のあるサラダ」と捉えていたものが、「DELISH KITCHEN」さんの力で「やってみたくなる動機」のあるサラダに変わりました。動画を公開してすぐにSNSで再現投稿が上がるなど、伝播していく様子を目の当たりに感じて、最終的な仕上がりの見せ方や楽しさ、やりやすさが少し変わるだけで、つくってみようと思ってもらえるんだと驚きました。
2種類の広告を組み合わせることでCMなしに販売個数前年比110%
三ツ中:今回は、SNSやアプリでレシピ動画を提供する『タイアップ広告』と、アプリ画面上でテレビCMなどの動画を配信する『ディスプレイ広告』を組み合わせてご活用いただきました。結果、タイアップ広告はSNS・アプリで計58万回、ディスプレイ広告は650万回の再生数を記録しました。SNS上に「つくってみた」投稿が多数、上がるなどの反響もありました。
牧野:その反響は売上にも繋がっていると思います。動画を配信していた期間はテレビCMなどの特別なプロモーションを行っていなかったのですが、配信期間中の店舗での販売個数が前年比で110%を達成しました。こうした反響を受けて、改めて商品単体ではなく「食卓がどう変わるか」といったシーンで訴求することの重要性を実感しています。
2018年に「Toss Sala」の商品ラインナップを改訂し、「モッツァレラとトマトのイタリアンサラダ用」「サラダチキンとレタスの京風ゆずサラダ用」などと5種類の“ごちそうサラダ”がつくれる商品ラインナップにリニューアルを行いました。味訴求ではなくメニューやシーン訴求へと切り換えたのも、「DELISH KITCHEN」さんとのお取り組みの中での気付きもヒントになっています。この新商品を使って、今年も引き続きタイアップ広告とディスプレイ広告を実施させていただきます。
三ツ中:今回、ディスプレイ広告を合わせてご活用いただくことで、より多くのユーザーにリーチさせることができ、認知を高められたと感じています。2月に始動した「DELISH KITCHEN」のクーポン施策も、味の素さんにはいち早く賛同していただき、「丸鶏がらスープ」や「Cook Do」の新商品でご活用いただき取り入れてくださいました。
三輪:レシートのデータをもとに、製品ごとに、購入してくれている方のプロファイルを分析できるのではないかと期待しています。結果はこれからですが、次のマーケティング施策に役立てていきたいです。
牧野:認知を広げるだけではなく、購買につなげる部分でも、「DELISH KITCHEN」さんを活用することのメリットは大きいと思っており、今期も継続して取り組むことが決定しています。
「DELISH KITCHEN」を選んだポイント
POINT1▶ 料理をする直前のユーザーへの圧倒的リーチが確保できる
POINT2▶ 様々な種類の広告を組み合わせることで、効果を最大化できる
POINT3▶ クーポンなど購買行動に直接つながる施策がある
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