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クリエイティブの「種」、のようなもの

AI✕クリエイティブ、必要なのはテクノロジーと人を結びつけるシナリオライティング​

小助川雅人氏(資生堂)

人々の心を揺さぶり、行動を喚起することを目的とする「広告」。まだ誰も見たことがない新しい表現を通じて、自社ブランドの魅力を強烈に訴求することを求められるインハウスクリエイターは、日々、どのような物事からインスピレーションを得ているのでしょうか。資生堂 クリエイティブ本部の小助川雅人氏が、「広告」の枠組みにとらわれず「気になった」ものを毎回セレクトし、クリエイティブワークに生かせそうなポイントを考察します。

「今回AIについて書いてみようかと思うんですが」、とメールに書くと、編集の方は、「いいですね」、と二つ返事だった。そんな流れでAIについて書こうとしているのだが、正直改めて後悔している。というのはAIについて私が詳しいかと言うと、まるっきりそんなことはないからだ。

そんな私がなぜAIについて書こうとしているのか、というと、先日行われたあるセミナーで、私も関わっている実験的なプロジェクトがAIの事例として紹介されることになったからだ。視覚障害者の方に向けた「braille nails」は、触覚で楽しめる3Dのデザインに、カメラにかざすと、目の前の風景について説明してくれる機能を付加したネイルのプロトタイプである。

プロトタイプだけに実用化はまだまだ遠いし、機能の面でも課題が山積みなのだが、そこにGoogleが開発したTensorFlow(テンサーフロー)が使われている。テンサーフローとは何かというと、オープンソース化された「人工知能を簡単に実装できるソフトウェアライブラリ」である。

そのように書いてみたところで、私が理解しているとは言い難い …

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