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広告の舞台裏

Netflixを生活の一部へ 『お茶の間のスター』を起用したCM

Netflix Japan

エンタテインメントに特化したストリーミングサービス「Netflix」。日本で大人気のお笑い芸人・明石家さんまさんを起用したインタビュー形式のCMが話題を集めました。Netflix Japanのコミュニケーション戦略やCM制作の思いを、同社の鴨下 豊氏、八尾良太郎氏に聞きます。

話題を呼んだ明石家さんまさんを起用したCM「人間、明石家さんま。」より。

テレビでは見られないスターの本音を引き出して話題に

足立:世界中で利用されているNetflixさんのサービス概要を教えてください。

八尾:元々当社は1997年に米国でオンラインのDVDレンタルサービスを行っていました。ストリーミングサービスは2007年に開始し、米国では6000万世帯が利用しています。日本には2015年に参入しました。現在では190カ国以上でローンチしています。

足立:ストリーミングサービスが増えてきている中で、Netflixさんの強みを教えてください。

鴨下:Netflixの強みは自社制作コンテンツです。そのため、Netflixでしか見られない作品を多く有しています。制作している番組数は公開していませんが、約80憶ドルを自社コンテンツに投資しています。

足立:素晴らしいですね。190カ国以上にサービス展開されている中で、日本市場の魅力を教えてください。

鴨下:海外市場と比較しても、日本はポテンシャルの高い市場だと考えています。

八尾:その理由として、日本はインフラが整っていること、ローカル独自のエンタテインメント産業が活発なことが挙げられます。自社制作コンテンツに強みを持つNetflixとしては、世界にファンを持つコンテンツが生み出される日本は大切な市場と言えます。

鴨下:日本でローンチした際、当社の日本法人代表グレッグ・ピーターズが来日し、彼をトップに独立した組織として日本市場でのサービス展開が始まりました。日本人の消費生活や好むエンタテインメントコンテンツが西欧のものとは違っている自覚を当社は持っています。そのため、2〜3年の短期間での成功は目指しておらず、長期的に成長していきたいと考えています。

足立:米国では6000万世帯が加入されているとのことでしたが、日本においてのビジネスのステージをどう評価していらっしゃるのでしょうか。

鴨下:米国市場は収穫期と考えています。日本市場はまだ初期段階ですが、順調に推移しています。日本に限らないのですが、定額制コンテンツサービスの一番の差別化はやはりコンテンツです。マーケティングチームとしてもオリジナルタイトルのマーケティングコミュニケーションを推進することで、需要を生み出して加入への動線をつくっています。

足立:日本では先日、明石家さんまさんを起用したCMが話題になりました。なぜ、さんまさんを起用されたのですか …

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