ロングセラー商品であるエバラ食品工業の焼肉のたれ「黄金の味」は昨年、大幅リニューアルを実施。“家族団らん”と向き合ってきた、エバラ食品は世帯スタイル、食シーンの変化にどう向き合おうとしているのか。
メディアを組み合わせ統合型のコミュニケーションを行う
1978年に発売され、約40年にわたり家庭の味として親しまれてきた焼肉のたれ「黄金の味」。2017年7月に、発売以来初めてとなる大幅リニューアルを実施した。「黄金の味」の特徴のひとつでもある"リンゴを3分の1以上使用したフルーツベースのたれ"という基本的な価値を大事にしながら、品質・各テイストの味わい・容器・ラインアップ・パッケージデザインなど、さまざまな要素を現代のニーズに合わせて見直した。
ロングセラーブランドだからこそ、「さらにおいしく、使いやすく」、時代に合わせた進化をしていくことで、消費者の多様なニーズに対応するブランドとして成長を続けていくことが重要だと考えていると、同社 マーケティング部の石井敦史氏は話す。
「『黄金の味』は、子どもや若年層からシニアの方まで幅広い世代から支持を得ています。また、家族で囲む食卓のシーンだけでなく、仲間と楽しむバーベキューやひとり暮らしの万能調味料、といったさまざまシーンでも親しまれています。だからこそ、お客さま一人ひとりの多様なニーズや食シーンに寄り添ったお役立ちをきめ細かく提案していくことが重要だと考えています。そのためには、テレビCMなどのマス広告だけでなく、店頭提案、自社ホームページ、SNSなどのWeb施策、PR施策などさまざまなメディアが連動しながらブランドメッセージを発信する統合型のコミュニケーションを重視しています」(石井氏)。
食市場の環境変化にも対応し消費者に役立つ商品を提供する
昨年のリニューアルでは、主要原料であるフルーツピューレの製法を見直し、とろみが約2倍にアップしたことで、肉本来の旨味や味わいをたれがしっかりと包み込むようになった。それにより、肉の本来の味わいをたれがより引き立てる品質となっている …