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成長する「プチギフト市場」

贈答用として支持が厚い「茅乃舎」が見据えるパーソナルギフトの意義

齊藤珠美氏(久原本家グループ本社)

2017年8月末にオープンした茅乃舎 東京駅店(グランスタ丸の内)では、人数や予算に即してカスタマイズ可能な「1袋だし」を先行発売するなど、プチギフト需要にも先進的な取り組みを見せる。贈答用として根強い人気を誇る茅乃舎にとっての、パーソナルギフトの位置付けとは。

ギフトでの利用は想定外!?「お試しサイズ」の異なる用途

明治26年に「久原醤油」として創業後、125年の歴史を誇る久原本家。中でも、だしのブランド「茅乃舎」は、贈答用の商品として広く支持を集めてきた。

「当社の商品はこれまでも贈答用としてお求めいただく割合が高かったのですが、ここ1、2年プチギフトとしての需要の高まりを感じています。具体的には、だしの5袋入りサイズを複数個購入して知人に配る、というお客さまが増えました」と同社のブランドマーケティング部・齊藤珠美氏は話す。この商品はお試し用として開発されたもので、プチギフトとしての用途は想定外だったという。

こうした消費者の動きを同氏は「改まったシーンよりも、日常の中で感謝を伝える機会が増えているのでは」と推察する。同社はそうした需要を見越し、東京駅店開店に合わせ、プチギフトの商品展開を増やした。

一方、商品を企画する際はギフト専用、自家需要専用などと役割を明確にしすぎないよう意識しているという。「例えば4月に発売した『だし茶漬け(ほうじ茶・抹茶)』は、自家需要として手に取りやすいよう、あえて箱入りにしませんでした …

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