イタリアやフランスなどのかわいいお菓子を豊富に展開するなど、かねてから『ギフト』需要を意識した商品展開を繰り広げてきた「DEAN&DELUCA」。拡大するパーソナルギフト需要に対し、同社が考えるブランド戦略とは。同ブランドで商品統括を務める田中大資氏に聞きました。
馴染みが薄い輸入食材もギフトが手に取るきっかけになる
オンラインストア上に"ギフト"カテゴリーが設けられていたり、ギフト専用カタログがあったりと、ギフトでの利用の多さを感じる「DEAN&DELUCA(ディーン&デルーカ)」。
同ブランドにおいてMD戦略をはじめとした、商品統括を務める田中大資氏に聞くと「ディーン&デルーカでの飲食と物販の比率は50:50ですが、商品を日常使いしていただいている方も多いため、厳密にはどれほどの割合で"ギフト"として購入いただいているかは測れませんが、ギフト展開はカスタマーの入口、という設定で取り組んでいます」と語る。
「当ブランドでは"新たな食文化の提案"をコンセプトに事業を展開していますが、15年前に日本へ上陸した当初は輸入食材などが珍しく、日本の食卓には馴染みが薄い商品が多かったのです。そこで、まずは取っ掛かりをつくるために、ギフトの商品展開に繰り出しました」。
ギフト用商品を展開する際には、平均客単価を参考に、1500円程度で設定したという。"ギフト"カテゴリーの売上に限ると、全体の約30%を、お菓子をはじめとしたスイーツが占めており、「特に、クリスマスやホワイトデーの時期になると、ギフト需要が高まります。ホワイトデーが近づくと、『900円の商品を20個ください』という注文をいただくこともあります」と同氏 …