次世代を担う若手マーケター・クリエイターを紹介する本連載。新たな時代を担うホープたちはどのようなポテンシャルを秘めているのか。今回は、スカパーJSAT メディア事業部門で活躍する池田瑠璃子さんに話を聞いた。
ファクトだけでなくファンに寄り添う姿勢を伝える
スカパー!で、プロ野球の全試合を視聴できる「プロ野球セット」の加入促進のプロモーションを担当している池田瑠璃子さん。入社して2年間は、Jリーグ商品の販売促進担当としてスタジアムでの加入案内などを行い、3年目を迎えた2017年に宣伝チームに異動してきた。
池田さんは、「2016年に俳優の堺雅人さんが当社のJリーグ放送に対する想いを国会で力説するテレビCMを放送したところ、サポーターから熱量ある声が届き、加入意向が高まるのを目の当たりにしました。私も、より多くの方の気持ちを変えるプロモーションに取り組みたいと思うようになりました」と、当時を振り返る。
「プロ野球セット」加入者数の目標達成に向けて、ターゲット設定、戦略立案、メディアプランニング、クリエイティブ制作と、手掛ける領域は幅広い。そうしたプロモーションで、特に重要になるのが「開幕期」。プロ野球では、3月下旬から5月中旬のセ・パ交流戦前までが山場となる。
しかしプロ野球中継を取り巻く環境も、ここ数年で変化。プロ野球の全試合放送はスカパー!の大きな強みであるが、近年新たに登場した動画配信プラットフォームでも多くの試合が配信されるようになり、訴求点を再認識する必要が生まれたのだ。
「ファクトの伝達だけでなく、これまでの実績や当社のファンに寄り添う姿勢を広告で打ち出していきたいと考えています」と池田さん。2017年のテレビCMでは、プロ野球12球団それぞれに2パターンずつクリエイティブを制作。野球が好きな層に向けて試合映像を使ったもの、幅広い層に向けて堺雅人さんにそれぞれのチームの見所を語ってもらったものをつくることで、ファンにスカパー!のプロ野球への思いを伝える工夫をし、目標としていた加入件数達成に貢献した …