デジタル動画がもたらす意識変容とブランドへの共感
講演テーマ
ライオンの施策から読み解くデジタル動画の可能性
登壇者
Viibar 動画マーケティング事業部 Account Manager 堀野勝也氏
ライオン コミュニケーションデザイン部 CXプランニング室 浅沼威行氏
デジタルマーケティングにおける動画の役割は飛躍的に大きくなっており、活用範囲も急激に広がっている。マーケティング戦略の立案から、デジタル動画の企画・制作・配信、効果測定までをワンストップで手がけるViibarの堀野勝也氏は、ライオンの「クリニカ Kid’sハブラシ」の事例を挙げながら、デジタル動画を活用したマーケティングの可能性について説明した。
堀野氏は、「認知、興味関心、理解、購入というパーチェスファネルのすべてのフェーズにおいて動画広告の効果に期待が高まっている」とした上で、「ひとつの動画を、複数の目的を達成する手段として活用するのではなく、ひとつの目的を深く追求するために活用するという意識が重要。ブランディングから商品認知、そして購買に至るまでの全体設計を描く必要がある」と強調した。
ライオンの事例では、子どもを持つ母親を対象とした事前調査を実施。この結果を、クリエイティブに反映させた。ライオンが目的に掲げた「オーラルケアを通してママに共感してもらう(ライオンは、ママの大変さをわかってくれる)」ことを達成するため、エンゲージメント率を高める動画企画の方法論「HESSE(Hook・Enjoy・Sympathize・Show・Express)」に沿って企画制作を進めた。
共感を高めるために、機能訴求を極力抑えることも心がけたという。ライオンの浅沼威行氏は「デジタル動画を見た方の半数以上が購入意向を示し、NPSも全体で20%増、特に0~6歳の子どもを持つ方では30%増を記録し、意識変容に成功した。今後は認知拡大だけでなく、ブランドのファン化にも動画を活用していきたい」と手応えをのぞかせた。
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顧客の真の姿を把握することが、デジタルマーケティング成功の鍵
講演テーマ
UX向上を実現させるSTPDの実践手法
登壇者
ビービット エグゼクティブマネージャ/エバンジェリスト 宮坂 祐氏
デジタル時代の到来に伴い、消費者の価値観が変化する中、企業のビジネスモデルは「モノ(商品・サービス起点)」を売ることから「コト(顧客のストーリー起点)」を売ることへと変化している。物質的なモノを提供するだけの時代は過ぎ去り、データも駆使しながら質の高い顧客体験(UX)をつくり提供することが不可欠となっている。
一方、消費者と企業との接点は、デジタル領域を中心に増え続けている。その接点を通じて得られる膨大なデータをいかに有効活用するかが、企業のビジネス成長において重要な視点となっているのだ。
ビービットの宮坂祐氏は講演で、デジタルマーケティングの成果を高めていくために必要な考え方と方法論を解説した。
「高速PDCAサイクルを回して成果を向上すると言っても、Planを立てるのは難しく、実行スピードが上がらない、成果につながらないという声を多く聞く。単にデータを集計して統計的に捉えるだけでは、施策と成果の因果関係を正確に把握できない。そのデータに基づいてUXを改善しようと思っても、真の顧客像を踏まえたものではないため、成果につながらない」と、多くの企業がデジタルマーケティングにおいて陥りがちな状況を指摘した。
その上で宮坂氏は、UXを改善するための新しいサイクル「STPDサイクル」(See:顧客を観察する→Think:考える→Plan:企画→Do:実行)を提案する。
属性情報と行動履歴という2つのデータを用いて、顧客一人ひとりの行動を分解して捉える。顧客観察を起点とすることで、顧客が置かれている状況やニーズを基にPlanを立て、施策の成果との因果関係や課題を明確化することもできるという。
宮坂氏は「実務において、実際に顧客に会うのは難しい。顧客の行動データを有効活用することが、デジタルマーケティングにおけるUX改善には不可欠だ」と話した。
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