顔の見える専門家が、その分野に関する情報を提供する総合情報サイト「All About」。その「All About」が潜在顧客と企業の出会いを創出する、コンテンツマーケティングのプラットフォームとして大きな進化を遂げている。
コンテンツの効果測定で態度変容を最大化させる
専門の知識や経験を持った人(=「ガイド」)が、その分野に関する情報を提供する総合情報サイト「All About」。サイトのオープンは2001年と、言わずと知れた日本を代表するWebメディアだ。現在、「All About」が扱うテーマ数は約1300にも及ぶ。
創業当時は、その編集モデルに注目されたオールアバウトだが、近年は約1300のテーマと編集・コンテンツ力、さらにコンテンツの質を高めるテクノロジーを駆使したPDCAマネジメントが、コンテンツマーケティングに取り組む企業から期待を集めている。「『All About』内での記事型ネイティブ広告の制作・配信に留まらず、企業のオウンドメディアの運営にまでサービス領域が広がっています」(オールアバウト・飯塚洋介氏)。
オールアバウトがコンテンツマーケティング支援で支持を得ている理由のひとつに、緻密な成果把握に基づくコンテンツの企画・提案力が挙げられる。
「コンテンツマーケティングに対して主に期待されるのは認知や刈り取りではなく、態度変容です。そこで記事型ネイティブ広告ではPV数はもちろん、読了率、クライアントサイトへの質の高いユーザーの送客率、クライアントサイト内におけるコンバージョンポイントの遷移率を指標として提供し、データをもとにした課題解決の提案をしています」(飯塚氏)。
日本初、記事型ネイティブ広告にアドベリツールを正式導入
そんなオールアバウトが2017年、他メディアに先駆け、2つの改革を相次いで行った。ひとつが8月に発表した「国内企業初となる、記事型ネイティブ広告へのアドベリフィケーションツールの導入」、もうひとつが9月に発表した「インフィード型のネイティブアドネットワーク『All Aboutプライムアド』の提供」だ。
日本でもアドフラウド、ビューアビリティ、ブランドセーフティに対する意識が高まり、対策を求める声が高まっている。オールアバウトではインテグラル・アド・サイエンス・ジャパン(以下IAS)の認定を受けたパブリッシャー向けアドベリフィケーションツールを導入。国内メディアで、自社で販売・配信するネイティブ広告に正式導入するのは、初めてのことだ。
「メディアとしてオンライン広告における透明性、安全性を担保するのはもちろんのこと、正確な記事の読まれ方が把握できないと、適切な改善・運用はできないという問題意識がありました。不正なインプレッションを排除した、正確な数値をもとに成果を評価するプロセスが、より質の高いコンテンツマーケティング支援を実現する上で必要と考えてのことです」(飯塚氏)。
もうひとつの取り組みが、ネイティブアドネットワーク「All Aboutプライムアド」の開始だ。「All Aboutプライムアド」はオールアバウトが独自の基準でリクルーティングした、ユーザーの課題解決に役立つ優良なライフスタイル系メディアで構築するアドネットワーク。
「現在、数十のメディアがネットワークに参加し、配信先として約1億インプレッション(月間)が追加されました。もちろん、この配信先にもIAS社のアドベリフィケーションツールが導入されているので、透明性と安全性が担保されています。これらの活動は、ネイティブ広告の効果を最大化させたいと考える当社の取り組みの一環です」(飯塚氏)。
日々の運用を通じて人の心を動かすコンテンツ追求
2つの改革に共通するのが「コンテンツマーケティングの効果を正しく把握したい」というオールアバウトの姿勢だ。
「従来、オンラインのマーケティングの主流だった刈り取り施策では、クリエイティブの最適化と言っても、ニーズが顕在化したユーザーが対象なので、そこまでのバラエティは必要ありませんでした。一方で私たちが手掛けるコンテンツマーケティングのターゲットは潜在層。自ずと、そのバラエティが格段と増えます。どのような切り口のコンテンツが、どのような属性・嗜好性を持った人の態度を変容させたのか、日々の運用を通じて人の心を動かすコンテンツを追求していきます」(オールアバウト・小松美鈴氏)。
例えば、オールアバウトの運用型ネイティブ広告では標準で3パターンのコンテンツを制作。さらに、誘導コピーも1記事について10本制作するので、30パターンの効果を測定しているという。
また1300ものテーマを抱える、"総合情報サイト"だからこそ、潜在層の発見もしやすいという強みもある。例えば「住宅のコンテンツを見ている人が、その購入に際して金融商品のコンテンツに興味を持つことも考えられます。その商材が属するテーマに限らないで、配信先を検証できるのも『All About』ならではの活用法だと思います」(小松氏)。
さらに同社ではインティメート・マージャーのデータを導入しているので、どんなコンテンツを見ているかでユーザーの興味・関心を把握しているだけでなく、そのユーザーの属性まで理解。レポートとしてクライアントに提供している。このレポートは「All About」内のネイティブアド制作に留まらず、オウンドメディアを始めとしたコンテンツマーケティング戦略にも生かされているという。
「認知獲得に強いマス広告、刈り取りに強いネット広告。それでは、何がその間の態度変容を促すのか。ファネルの中でこれまで欠けていた、その役割を担うのが私たちが提供するコンテンツマーケティングだと考えています。データをもとに、人の気持ちを動かすインサイトを発見できることが、私たちの強み。この力を企業と消費者のより良い関係に生かしていきたいと思います」(飯塚氏)。
2001年のサイト開設以来、顔の見える専門家の発信で、Webコンテンツの信頼性を獲得してきたオールアバウト。現在では人の心を動かす、コンテンツのプロ集団として、テクノロジーとデータを駆使し、さらなる進化を遂げている。
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