国内航空業種で、9年連続で「JCSI(日本版顧客満足度指数)No.1(※)」に輝いているスターフライヤー。10年連続No.1を目指し、さらなる満足度向上に向けて、新たな顧客体験をデジタルやテクノロジーでサポートすることを模索している。その背景と現状について、同社 マーケティング部 マネージャーの竹内隆介氏に話を聞いた。
競合各社もサービス強化 顧客体験価値が競争軸
スターフライヤーは2006年に「北九州―羽田線」の運航を開始し、「関西―羽田線」や「福岡―羽田線」など路線を拡大してきた。コーポレートカラーの黒色で座席間隔の広いレザーシートや客室乗務員のホスピタリティの高さなどが好評で、9年連続で顧客満足度No.1に選ばれている。しかし、その状況も安泰ではないと、同社 マーケティング部 マネージャーの竹内隆介氏は語る。
「大手航空会社やLCCなど競合各社も、これまで国内線ではスターフライヤーだけが提供していた座席モニターやレザーシートなど機内サービスを強化しています。そうした中、企業間の競争軸が機内設備ではなく、顧客体験価値へと移っています。つまり、何かひとつの施策によって、劇的にお客さまの満足度が高まる"ウルトラC"は存在せず、カスタマージャーニー観点のサービス設計の重要性が高まっているのです」(竹内氏)。
そこで、これまで評価の高い機内での"オントラベル"のサービスに加えて、予約段階や搭乗後など"オフトラベル"の顧客体験を充実させる必要があると考えている。オフトラベルの体験の質向上には、お客さまとの接点となるデジタル活用は欠かせない …