ビジネスを順調に伸ばしている企業には、社員の働き方や体調管理、成長をサポートする仕組みが整えられている。動画配信サービスのNetfilxの取り組みを紹介する。

Netflix社内のミーティングの様子。Googleドライブを画面に映しながら、会議を進めることも。
世界190以上の国と地域で、1億人以上の加入者を抱える大手映像配信サービスのNetflix(ネットフリックス)。2015年に日本に進出し、オリジナルコンテンツを武器に会員数を伸ばしてきた。このビジネスの拡大を支えているスタッフの働き方のひとつに、同社ならではの「効率的なミーティング」がある。日本支社の立ち上げメンバーのひとりである、PR責任者の中島啓子氏に話を聞いたー。
ビジネス拡大の背景に効率的な仕事術があった
Netflixはミーティングを大切にする会社だ。各国の市場動向やローンチする新コンテンツなど、さまざまな重要な情報をスタッフ間で共有したり、ディスカッションしたりするためにオンラインも含めて面と向かって話し合うことを重視している。
同社は、オリジナルコンテンツを強化していく方針を掲げており、今では年間600本以上のコンテンツを配信している。当然、PR担当である中島氏も情報をキャッチアップしておく必要があり、さまざまな目的のミーティングが組まれる。1日に3つ以上のミーティングを抱えている日も多い。
さらに参加者は、日本国内のスタッフだけでなく、米国本社や欧州・オランダ、南米・ブラジルのスタッフとのミーティングもある。時差もあり、効率的な時間の使い方が求められているのだ。
POINT(1)
事前にアジェンダを共有しディスカッションに集中
同社ではミーティングを効率的に進めるために、そのアジェンダを事前に参加者に共有するルールがある。ミーティングの主催者が、クラウド上のドキュメントに、遅くともミーティングの1日前までにはアジェンダを記入することになっている。参加者は、それを読んで不明点があれば、ドキュメント上にコメントを記載し、主催者が返事をすることで、ミーティング前に内容を理解してから臨むことができる。
また、ミーティング内で複数の議題が出る場合は、参加者が自分の持ち時間を5~10分など記載することになっている。そして、ミーティングのテーマが増えた場合は、別途で関係者だけを集めた分科会を開催している ...