次世代を担う若手マーケター・クリエイターを紹介する本連載。新たな時代を担うホープたちはどのようなポテンシャルを秘めているのか。今回は、レキットベンキーザー・ジャパンで活躍する大堀七都美さんに話を聞いた。
商品のポテンシャルを信じて市場のパイを拡大したい
脚のむくみや疲れの改善が期待でき、美脚につながるとして女性から人気を集めている着圧ソックス。その市場規模は約100億円で、昨年は2桁成長を遂げるなど注目されている市場だ。その中で70%近いシェアを持つのが、レキットベンキーザー・ジャパンの「メディキュット」だ。日本発で1997年に発売され、医学に基づいた英国基準設計を打ち出して、女性からの支持を獲得してきた。
大堀七都美さんは、その「メディキュット」のアシスタントブランドマネージャーを務めている。市場分析から広告キャンペーンの企画、PR、店頭施策、商品開発まで担当領域は幅広い。そんな大堀さんが、特に力を入れて取り組んでいるのが、着圧ソックス市場全体の拡大だ。日本人の女性は脚に対する美意識は高い一方で、脚のむくみなどに対して問題意識を持っている女性はまだまだ少ないという。
「メディキュットは市場のリーダーです。既存の顧客を大切にするだけでなく、着圧ソックスの使用経験が無い人にも、その機能的・情緒的価値を生かして、さまざまなアングルからニーズに合わせて必要性を伝えていくことが求められています」。
1200円のストッキング 年間出荷目標を3カ月で達成
2017年2月、同社のストッキング市場への本格参入を狙った戦略商品「メディキュット スレンダーマジック™」が発売された。一般的に着圧ソックスは、店舗で専用コーナーに並べられているが、新商品は通常のストッキング棚に設置されることを想定している。ただし、価格は一般的なストッキングの約2~3倍にあたる1200円。そこで価格の高さを顧客に納得してもらうためのコミュニケーション戦略が必要になる ...