広告マーケティングの専門メディア

なぜ、スポーツは人を惹きつけるのか?

スポーツをマーケティングに生かす6つの視点(1) — スポーツが放つ魅力

2020年の東京五輪に向け、スポーツに対する社会的関心が高まりつつある。スポーツ産業以外の企業が、その価値を生かすこともできるのか。6回の連載を通してスポーツを生かす6つの視点を解説していく。

(c) 123RF

「観る」「する」「触れる」

私は、これまで15年に渡り、マーケティングをはじめ様々な分野においてスポーツに関わってきた。3年にわたる海外勤務後、日本で転職した日本コカ・コーラに入社した理由のひとつが、同社がグローバルや国内の様々な主要スポーツイベントのトップスポンサーを務め、主体的に普及やサポート活動をしていたから、というくらいスポーツに魅了されている。

それでは、スポーツが持つ魅力とは何だろうか。スポーツには「観る(WATCH)」と「する(DO)」「触れる(FEEL/SUPPORT)の大きくは3つの関わり方がある。特に健康志向の流れの中で、近年「DO(する)の愛好者が増えている。まずスポーツをする(DO)ことの魅力を思いつく限り、挙げてみると「真剣勝負」「体を鍛える」「健康増進」「美容や体型維持」「リラックス」といった価値が出てくるだろう。

スポーツを観る(WATCH)ことの魅力としては、「好きなチームや選手を応援・サポートする」、「歓喜する」、「感動する」、「単に楽しむ、周囲と共感する」といったことが。スポーツに触れる(FEEL/SUPPORT)ことの魅力には「教える」「育成する」「社会の役に立つ」、「地域活性」などがあるだろう。

と、その価値をいろいろ挙げてみたが、これ以外にもまだまだ多様な魅力があるはずだ。ただ絶対的に言えることとして、スポーツは単に「身体を動かす」という動作・活動ではなく、人の心を動かし、人の気持ちを前向きにすることのできるコト・モノであるということだ。

スポーツ好きな方々は、これらのことを特に意識せず、当たり前のようにスポーツと接していると思う。そして過去に多くの悲しく辛い社会的な事柄が起こった後、常にスポーツは幾多の形を持って人々の支えや糧となり、心を前向きに動かす役目を果たしてきている。「スポーツは悪だ」と言う人はいない(少ない)し、メディアもスポーツ自体に対する批判はしない(少ない)。もちろん嫌いな人たちはいるが、それはスポーツというよりも運動や体育が嫌いなのだと思う。

「自然体」と「繋がり」

では、なぜスポーツはそのような社会的評価を受ける存在なのか。その理由を読み解くキーワードを私は、「自然体」と「繋がり」だと考えている。「DO」の勝負の世界において、厳しい鍛錬は定説であり、その鍛錬と実力と時に運によって勝ち負けという両極端の結果が現れる。「WATCH」の世界についても、自分が応援するチームや選手の勝ち負けによって、歓喜と落胆が一時的に出てくるのは仕方がない ...

あと61%

この記事は有料会員限定です。購読お申込みで続きをお読みいただけます。

おすすめの連載

特集・連載一覧をみる
宣伝会議Topへ戻る

無料で読める「本日の記事」を
メールでお届けします。

メールマガジンに登録する