THEME
野村不動産が目指すデータドリブンマーケティング
~自社の目的に合ったテクノロジー導入と成果を導きだすための運用~
マルケトのMAを活用したエンゲージメントマーケティング例
多くのマーケターが抱える3つの課題として、「ブランドの確立」「収益の向上」「実施した施策における効果の証明」がある。
こうした課題を解決するために、最先端のマーケティング関連ソリューションと連携して、顧客との長期的な関係を構築するエンゲージメントマーケティングを実現しているマルケトのほか、マルケトの仕組みを導入し、自社が抱える課題に対する成果を出し始めている野村不動産、マルケトのパートナー企業として野村不動産のマーケティング戦略立案を行っている、不動産や住関連に特化したWeb広告会社のプライムクロスの3社が登壇。
マルケトバイスプレジデント マーケティング本部長の小関貴志氏がモデレーターを務め、これからの顧客中心のマーケティングについてのパネルディスカッションが行われた。
まずは、野村不動産 関西支社 住宅営業部 副部長兼営業推進課長の松岡秀明氏が、マルケトを導入した目的について次のように話した。
「不動産の新築領域においては、Webを活用してのプロモーションを行うことは簡単ではありません。ネット広告の普及により問い合わせ数は増えましたが、来場への歩留まり率は低下しました。一方で、顧客が受け取る情報量が増えたことなどにより、メールプロモーションの開封率や、クリック率が低下しているといった課題もあります。中長期での事業量の拡大と収益性の向上のためには、営業活動の効率化と同時に、マーケティング部門との連携が必要。そういった背景から、マルケトのマーケティングオートメーションの仕組みを導入するに至りました」。
さらにプライムクロス ソリューション本部マーケティング部 部長の長谷慶佑氏は、データ活用の考え方と、運用する際のポイントについて説明。
「マルケトでスコアリングを細かく取得し、顧客属性や、顧客の住まい探しのタイミング、物件興味の機微、顧客の興味などを明らかにしたデータを日次、週次で営業現場と共有しています。営業担当者は、それらのデータをもとに、"物件を買いたいお客さま"に向けた営業活動、お客さまのニーズに合わせた接客を行い、営業の精度高めるとともに、効率の向上を図りました」と手ごたえを話した。
マルケト導入後の現状得ている成果について、松岡氏は次のように話す。
「顧客を細かくセグメント化し、属性に合わせたメール配信を行うことで、開封率は1.5倍になりました。また、メール配信者の来場率は、非配信者に比べ147%増の結果に。営業活動においても、スコアリングデータを有効活用し、優良顧客から優先的にアプローチしたり、電話やメールでの営業をベストタイミングに実施できるようになったりと、効率化につながっています。成果につなげるポイントは、データにどれだけ興味を持ち、そこからシナリオを設計して、どう活用するかです」。
今後の展望について長谷氏は、「営業部門との連携をさらに強くし、より一層顧客を可視化して、顧客とのタッチポイントを広げていきたい」とし、松岡氏は、「人口減、住宅ストックの増加と社会構造が変化する中、住宅事業は"売り切り型"から"ストック型"ビジネスへと転換してきています。これからは、これまで以上に顧客との中長期的な関係づくりとエンゲージメントの強化が求められるため、今後もマルケトのデータを上手く活用し、成果につなげていきたい」と語った。
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